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【新連載】一葉的バイクの小窓 vol.1
- おすすめコラム
- 2016.10.18
花業界のライター「中村一葉」が語る、女性ライダー目線のコラムです。
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何故バイクに初心者マークがないのだろう
車の免許取得後一年間に義務づけられている初心者マーク。
何故、車にはあって、バイクにはないのだろう。
バイクにも初心者マークがあればいいのに…。
わかってもらいたい。
二輪公道デビューしたばかりの頃、なんでバイクに初心者マークがないのだろう、
あったらどんなに気持ちが楽になるかと切実だった。
だって、信号待ちのとき後ろにぴったりつけられるとドキドキして硬直してしまう。
とくに坂道などは尋常じゃない。
バックミラー越しに、もうちょっと離れて止まってくれないだろうかと目で訴えてみたりした。
「初心者ですよ~、みなさん気を付けてください」とアピールすることができれば、
少しは気持ちが楽になるのに。
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初心者マークは44歳。
緑と黄色の初心者マーク。日本の道路交通法に基づく標識の一つで、
制度の導入は1972年(昭和47年)。
昭和47年といえば…。
ハイセイコーが大井競馬場でデビュー。
圧倒的な強さで大人気となり競馬ブームを巻き起こした。
上野動物園でパンダ日本初公開。
カンカンとランランでパンダブーム。
札幌冬季オリンピック。スキージャンプで日の丸飛行隊が活躍。
小柳ルミ子さんが、
♪瀬戸は日暮れて夕波小波~あなたの島へお嫁に行くの~♪と唱っていた。
(ちなみに私は大阪万博の年に生まれました)
そんな頃に初心者マーク制度がはじまった。
きっと、導入当初は、恰好悪いからつけたくないという意見も多かったことだろう。
対象者はつけてないと反則金。
対象外、つけても大丈夫。
普通自動車免許を取得してから一年間は、
このマークを車体の前後見えやすい場所につけていなくてはならない。
これを怠ると、 反則金4,000円、処分点数1点の罰が科せられてしまう。
また、初心者マークをつけている車に対して幅寄せや割込みをすると、
大型車(中型車を含む)7,000円、普通車・二輪車 6,000円、
小型特殊 5,000円 の反則金と減点 1点となっている。
初心者マーク対象者よりも多めに反則金を徴収される。
まあ、初心者はまわりの皆で温かく見守ろうというところだろうか。
初心者マークは普通自動車に義務付けられているが、
その他の車両(大型自動車・大型特殊自動車・大型自動二輪車・
普通自動二輪車及び小型特殊自動車)にはない。
だからといって、義務づけられていない人が、
初心者マークをつけたとしても違反にはならない。
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ハートでアピール
初心者マークつけたいと言う私に、「不安であれば、
どこか見えるところに小さな初心者マークをつければ良い」と
アドバイスしてくれた先輩がいた。
考えた末に、ヘルメットの後ろ側にピンク色したハート型の
光反射ステッカーを5カ所に貼った。
可愛いでしょ。
いかにも「私は女です」という感じ。
なんとなく女とアピールすると、世間は優しくしてくれるのではないか。
しかし、そんな計算高さが裏目に出た。
後ろを走るワゴン車にぴったりつけられて、怖い思いをしたのだ。
(…今、思えば単純に邪魔だったのだろう)
きっと5箇所は多かったのだ。
それなら、二箇所にしてみよう。
それ以降、ふたつのハートマークが、私にとっての初心者マーク代わりとなっている。
バイクに乗り始めて二年。運転にも慣れてきた。
乗る度にドキドキしていたあの緊張感も以前ほどではない。
そろそろハートから卒業しようかな。
中村一葉(なかむらいちよ) はじめまして。バイク歴二年。愛車はNinjya650。
「バイクの窓口」を運営している株式会社オークネットの花き事業部で花農家の取材を
していることがきっかけで、ここへの登場です。どうぞよろしくお願いいたします。
(文・写真)中村一葉(なかむらいちよ)