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『ロイヤルエンフィールド』現存する世界最古のオートバイメーカー
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- 2017.03.23
イギリス発祥のバイクメーカー。イギリス全盛期のスタイルを残したまま、インド国内で生産されている。
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イギリス生まれインド育ち
ロイヤルエンフィールドは、現存する世界最古のバイクメーカー。
発祥の地はイギリス。19世紀半ばまでさかのぼる。
はじまりは、明治30年のこと。
イングランド南西部ウスターシャ州レディッチで
ミシン針や機械部品を手掛けていた『ジョージ・タウンゼントアンド・カンパニー』。
エンフィールドサイクルカンパニーとして業務をスタートし、
1901年にフランスのデザイナー設計による最初のオートバイを製作。
今から105年前の1912年、
自社製エンジン搭載の記念すべき第1号車『モデル160』を発売した。
1931年、現在のロイヤルエンフィールドのルーツである350cc4サイクル車を発表。
翌年から『Bullet(ブリット)』という愛称で親しまれるようになった。
1970年、ロイヤルエンフィールド社は倒産してしまう。
しかし、インドにサテライト工場があったこともあり、
エンフィールドインディアとしてブリットの生産を続けて来た。
1995年にエイカーグループの資本が入り、
エンフィールドインディアは、
『ロイヤルエンフィールド』と社名変更された。
そして現在に至る。
イギリスで発祥したバイク。
だけど、紆余曲折あって、インドのメーカーに。
ロイヤルエンフィールドは、
イギリス生まれインド育ちのバイク。
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バイクの原点
ロイヤルエンフィールドの正規輸入元は、
ウイングフット株式会社。
上(かみ)昭稔社長は、
1987年から、ホンダやスズキなどの国産バイクを取り扱うバイク店を営んでいた。
あるとき知人を介してロイヤルエンフィールドを知った。
運命の出逢い。
「これがまさに、自分が求めていたバイクなんだなあと思いましたよ」
時代は、めまぐるしく未来へと進化していく中で、
どこか懐かしさを感じさせるフォルム。
サーキットを走るような速さはないけれど、
乗っていて楽しい。
なんてエンジンの鼓動が心地良のだろう。
これはバイクの原点だ。
「その時に思ったんです。
ああ、このバイクを売りたいなって」
2003年、上社長は
国産バイクの取り扱いをやめて、
ロイヤルエンフィールドだけを販売することになった。
正規輸入元として、
新たなスタートを切ったのだ。
ウイングフット株式会社
上(かみ)昭稔社長
コンチネンタルGT
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独特な時間の流れの中で育って来た
ウイングフット株式会社は、環七鹿浜橋の近くにある。
もともと倉庫だったショールームは、
無造作感がカッコイイ。
到着すると、作業中のスタッフが
笑顔で迎えてくれた。
事務所に案内され、
そこにディスプレイされていた初期モデルのバイクを見て、
「わ~可愛い」
と思わず一言。
■初期モデルが店頭に。華奢なラインがとても可愛らしい。言われてみれば、ミシンを連想させるような感じ。
「女性はみなさん、可愛いって言うんですよ」
と、ウイングフット広報の佐々木進人さん。
女性のお客様も多いのだとか。
インドでロイヤルエンフィールドは、ポピュラーなバイク。
「けっこう走っていてよく見かけますよ。上位5位くらいだと思います」
上社長をはじめ、広報の佐々木さん、スタッフもインドへ足を運ぶ。
「お客様と一緒にインドの工場見学ツアーをしたこともありますよ」
世界のメーカーがデザインや機能など、我先にと未来型へと進化する中で、
ロイヤルエンフィールドは独特な時間の流れのまま時を重ねて来た。
素朴な雰囲気の中に、恰好良さとお洒落さが漂う。
「インドだったからこそ、昔の面影を残しつつ今まで来られたのかもしれませんね。
いい意味でゆっくり育つことができたのではないかと思います」
イギリス全盛期のスタイルを残しつつ
インドで愛されて続けて来たバイク。
「ハロー、ナマステ!」
街で君を見かけたら、そうやって声をかけるよ。
*インドのジンジャー紅茶
事務所でいただいたお茶。スパイシーなショウガ紅茶。
パッケージも可愛い。
レトロな風貌が可愛い。
昔はこれをナンバーとして使用していたのだとか。
(協力)ロイヤルエンフィールド正規輸入元
ウイングフット株式会社 http://wingfoot.co.jp
足立区鹿浜5-19-19
03-3897-7255
*3月24~26日 東京モーターサイクルショー出展
ライフスタイルエッセイストの小林夕里子さんのトークショーがありますよ。
本日(3/24)東京モーターショー『ロイヤルエンフィールド』のブースの模様
(文・写真)中村一葉(なかむらいちよ)