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【一葉的バイクの小窓】vol.8 新潟県六日町自動車学校を訪問した。
- おすすめコラム
- 2016.12.16
豪雪地帯の教習所は、雪の中一体どうやって教習するのだろうか。
六日町(むいかまち)は、南魚沼産コシヒカリで知られる南魚沼市にある。
水が綺麗だから、お米だけでなく野菜やお酒、何でも美味しい。
豪雪地帯で冬は一面真っ白。雪がすっぽり町を覆い尽くす。
多いときでは、私の身長(157cm)を超える積雪があるとか。
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雪国では冬は免許を取れないの?
私は東京で生まれ育った(郊外だけど)ので、
雪降りは良くも悪くも特別な日というイメージがある。
雪が降るとバスや電車など交通網は麻痺するし、
慣れていないから転んで怪我する人も多い。
ほんのちょっと近くに買い物に行くことさえ躊躇してしまう。
雪は東京にはふさわしくない。
数年間までは、スノータイヤは必要ないと思っていた。
だって、雪が降ったら乗らないもん。
そんな考えだから危ない。
何度か怖い思いをしたから、今は毎年早めに交換している。
私は花の生産農家を取材するため地方へ行くことが多い。
たいてい車で行動する。
積雪情報があったとしても、よほどでない限り車で行く。
そんなときは、決まって地元の人が運転を交代してくれる。
何食わぬ顔でスイスイ運転。
さすがに慣れている。
そういえば。
たしか私の通っていた教習所は、雪が降ると教習所が休みだったような…。
あれ?
だとしたら雪国は?
雪が降ったら休み?
ということは、冬は閉鎖?
雪国では冬の間は、免許を取ることができないのだろうか?
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八海山を眺めながら教習
数多の疑問を胸に、雪国の教習所を訪ねた。
新潟県六日町にある『株式会社六日町自動車学校』。
関越自動車道六日町I.Cから5分。
国道17号線沿いで、わかりやすい場所にある。
案内してくださったのは、教習本部長の中嶋克二さん。
敷地が塀で囲われていないため、
教習コースは、開放感溢れてものすごく広く感じる。
目前には、教習所を見守るように、男らしくごつごつした山がでんと居座っている。
「あれが八海山ですよ」
八海山は、新潟県南魚沼市にある岩峰群。
最高峰は標高1,778mの入道岳であり、古くから霊山として崇められてきた。
毎日、こんな素晴らしい風景を眺めながら教習するなんて羨ましい。
実際は、教習時に景色を眺める余裕なんてないかもしれないけれど。
教習車種は、普通車・普通自動二輪車・普通大型二輪車
・中型車・大型車・大型特殊車・けん引車。この地区は農家が多いので、
農耕用車両を運転できる大型特殊車免許の需要が高い。
雪が降ったら教習車で除雪。
教習車で除雪。雪道のブレーキ操作も徹底して習う。
六日町は、消雪用地下水利用地域。
除雪環境が整っている。
雪は降るものだから。
雪と共に生活するのだから。
特にさわぐようなことは何もないのだ。
冬期は免許が取れないなんて、
そんなわけなかった。
雪国の皆様、無知な私をお許しください…。-
ハーレー883で教習できる
さすがに二輪は、冬期は休業するとのこと。
「毎年、天候をみながら閉鎖する日程を決めています。今年は、11月27日まででした。
ただ、今の段階で、まだお客様がいらっしゃるので、その方だけは、あと数日教習します。
そうしないと、次の教習は春からになってしまいますから」
六日町自動車学校では、この地区唯一大型二輪まで教習を受けることができる。
大型二輪では、なんとハーレー883の教習車がある。平成21年に導入した。
希望すれば、このハーレーで教習可能。
「以外と、希望する方は少ないんですよ」
教習車として乗るには、ちょっと難しいのかな。
ここでは、合宿免許も
もちろん大型二輪も。
南魚沼のコシヒカリを食べ、温泉に浸かり、
都会の喧噪を逃れ、教習に励む
有意義な時間を過ごせそうだ。
訪れてみて感じた。
教習所ってこんなに居心地の良いところだったかな。
東京に帰ると、訪問御礼のお葉書が届いた。
心がぽかぽか。
雪国の教習所は、あったかかった。
【協力・写真】 株式会社六日町自動車学校(年中無休)
安全を買っていただいて安心を感じていただける教習所
新潟県南魚沼市四十日3056
025-776-3144
●お客様の声
http://www.6ds.co.jp/annai2.html
●スタッフ 二輪デモ走行映像
(文・写真)中村一葉(なかむらいちよ)