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【今週のレア車】Vol.68 Ducati 900SL
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- 2017.06.06
毎週木曜日に行われる業者間バイクオークションに、全国から出品される中古バイクの中から、レア車をピックアップしてご紹介するこのコーナー。 今回は、今やすっかりレア車の仲間入りした2世代目ドゥカティ900SSの限定車、900SL(スーパーライト)です。
昨年、約10年振りに「SS」の名が復活、その名も「ドゥカティスーパースポーツ」として、
今月よりいよいよ新型SSが日本でも発売開始されますが、
本日のレア車は、2世代目のSSをベースにした限定車、900SLです。
最初のSSの名を冠したモデルは、1974年に発売された750SS、900SSで、
ベベルギヤによってカムシャフトを駆動させるタイプのエンジンを持っており、
2012年に限定発売されたポールスマート1000LEのモチーフにもなった通称
“イモラレプリカ”や900MHR(マイクヘイモラやイルウッドレプリカ)あたりが有名ですね。
今回ご紹介する900SLは、コグトベルトでカムシャフトを駆動させるタイプに変わった、
通称「パンタ系」と言われる、2世代目のSSモデルになります。
2世代目も厳密に分けると1989-1991年迄の前期型と、今回ご紹介する、
車体全体に大幅改良を施した1991-98年迄の後期型に分かれます。
特に900SS後期型は、鋼管トレリスフレームの採用や
前後17インチワイドホイール&ラジアルタイヤ、フロント倒立フォーク&リアサス等、
現在のドゥカティに続くスタイルを確立させた完成度の高いモデルで、
ドゥカティの名を一躍広めたと言っても過言ではなく、
1998年の900FE迄、長きに渡り製造されたヒットモデルとなりました。
現車のSLは、1992年に発売されカーボンフロントフェンダー、 アップタイプマフラー、
シングルシートカウル、シリアルNo.プレート等の装備を施された限定モデルになります。
ちなみに、3世代目SS である FI 化された SS900はハンドリングの軽快さが減った事や
デザイン的に不評で、2世代目ほどの好評を収めることなく、
2008年にSSの名前と共に終了しました。
かく言う私も2代目900SSに乗っていました。
品質的にはウィンカーレバー折れやはたまたスタッドボルト折れに至るまでちょくちょくトラブルが
出ましたが、車体の剛性感、軽快なハンドリング等、非常に楽しかった思い出があります。
現車はもうだいぶ減ってきている2代目900SS後期型、限定車SLで、
走行は驚きの5,000Km台。
改造が多いドゥカティにしては珍しくマフラーまでノーマルです。
既に希少な2代目900SS、希少なノーマル、程度上ですので大切にしてほしいものです。