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【いよいよ8耐】 鈴鹿8耐40周年記念トークショー in Hondaウエルカムプラザ青山

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  • 2017.07.21

7月17日(月)にHonda ウェルカムプラザ青山において「鈴鹿8耐 40周年」記念トークショー」が開催されました。同時に企画展として「鈴鹿8耐 40周年特別展示」が7月17日(月)~25日(火)まで行われていますので、併せてレポートします。トークショーでは、鈴鹿8耐で複数の優勝を経験したライダーとして宇川徹さん、伊藤真一選手、秋吉耕佑選手、高橋巧選手をゲストとして迎え、それぞれが当時のことや、今年の状況を語りました。特別展示では歴代ホンダ8耐マシンが終結しましたので紹介します。


<トークショー出演者>


▼宇川徹さん:8耐過去最多5度の優勝


▼伊藤真一選手:8耐優勝4回/表彰台7回/8耐過去最多7回のポールポジション

 2017参戦チーム Team SuP Dream Honda


▼秋吉耕佑選手:8耐優勝3回/表彰台4回

 2017参戦チーム au&テルル・Kohara RT


▼高橋巧選手:8耐優勝3回/表彰台6回

 2017参戦チーム MuSASHi RT HARC-PRO. Honda


司会:ピエール北川さん

  • 鈴鹿8耐優勝を複数経験したライダーが参加したトークショーでは、過去の貴重な経験が聞けました

今年の鈴鹿8耐は、40周年の記念大会です。過去39回の大会でホンダ車の優勝は27回を数え、ホンダにとっては国内レースにおいて大きな位置を占める大会となっています。今回のトークショーは複数の優勝を経験したライダーたちが語る鈴鹿8耐とは?という非常に興味深い内容とあって、多くの来場者が詰めかけました。



この日は4回優勝者である清成龍一選手は残念ながら他のイベント出席で不在でしたが、出席した4人で実に15勝という勝利数はまさに「レジェンドライダー」にふさわしく、さらに宇川さん以外の3人は今年のレースに参戦するので、さらに勝利数を伸ばす可能性があります。


最多5勝の宇川さんは現在HRCの社員として後進のサポートをされているとのことですが、現役引退を宣言したわけではなく準備期間があれば出場の可能性は残っているとのことでしたので、今後に期待したいと思います。

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鈴鹿8耐は、耐久レースならではの複数のライダーが1台のマシンを交代で走るという他のカテゴリーではない状況ですので、マシンセッティングの話は盛り上がりました。皆さんが言うには、基本はチームが2人でも3人でもセッティングを決めるのはメインの1人で、後のライダーはそれに自分の走りを合わせるとのこと。


伊藤選手は宇川さん、秋吉選手とそれぞれ組んで優勝した当時は、自分のセッティングに合わせてもらったが「乗り易かったはず」と二人に確認した時は、宇川さんが「言えなかった・・」と反応してウケていましたね。


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また、鈴鹿8耐での忘れられない思い出としては、秋吉選手が97年の大会で5回転倒と、14年の転倒エピソードを語り、怪我から回復の話は興味深いものでした。それぞれが語るレース中の転倒前の予感や、他のライダーが目の前で転倒する時の経験も、当事者ならではの貴重なお話しでした。


伊藤選手は暑さでもうろうとして転倒した時は夢かと思い、その後、精神的に1年引きずるというのは年に一度の8耐ならではですね。高橋選手は、14年の初優勝時の表彰台からの景色に感動した時のことを語りました。


宇川さんはWGPから鈴鹿に直行というスケジュールの中、レース後に8耐マシンから(当時の)GP250に戻る時の感覚の違いが大変だったと言い、「鈴鹿8耐に出ない」と言った時もあったそうです。98年と00年の優勝後の表彰式前に勢いでツナギを脱いでしまい、スポンサーロゴを露出出来なくて、かなり怒られたこともあったそうです。


8耐では予選のポールポジションで賞金があった時の話や、手にした優勝賞金の話で盛り上がり、なにより鈴鹿8耐での勝利が海外のレース参戦に直結していた時代だったので、現在の若手の状況と比べて恵まれていたと言っていたのは、高橋選手には響いたと思います。

  • 今年の8耐出場者3人がCBR1000RR SP2での参戦を話しました


自身にとっての8耐とは?との問いで、


宇川さんは「LIFE(人生)」とフリップに書き、首の骨を折ったこともあったが世界に出ていくきっかけになり、勝った翌年にWGP継続参戦が決まったりと人生で大きな役割をしてきたと語り、伊藤選手は今年50歳になっての出場ですが、「一番大事で重要なレース。60歳まで走ります」(レギュレーションで60歳までは出場可能なのだそうです)、秋吉選手は「集大成」、高橋選手は「アピールする絶好の機会」と書き、レース人生での大きな位置を占めているのが伝わりました。


今年の体制は、3人が個別のチームで走るので異なる事情を話しました。


伊藤選手が外国選手2人とのタッグで、トライアウトからの参戦です。今年のマシンは新型になりストレートで速いとのこと。近年の8耐は最初の1時間はスプリント状態なのでキツいのですが、体力に問題はないので自分がスタートライダーをするかもしれないとのことです。


秋吉選手は、今年はMoto2、WSBライダーと組みます。新型CBR1000RR SP2は速いマシンで重さを感じないと言っていました。16.5インチから17インチタイヤへの変更では、ポジティブな感触を得ているようです。


高橋選手は、Moto2の中上選手、MotoGPのジャックミラー選手とタッグを組みます。2人とも年下で、今回セッティングを決めるのは自分なのでタイムで上回って結果を出すと語りました。8耐は勝って、今年のMotoGP日本GP参戦や、WSB参戦へのアピールをしたいとのことでした。


イベントの最後は、じゃんけん大会が行われ、

各選手が持ち込んだ賞品をかけて熱い戦いが繰り広げられました。


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  • 特別展示では歴代ホンダ8耐マシンが集結しました!

特別展示では、ウェルカムプラザ青山に14台の歴代ホンダ8耐マシンが展示されました。歴代マシンはその年代の車種やカラーで当時の状況が思い浮かびますが、やはり説明文記載の出場ライダーとあわせて見ると一層の興味が膨らむと思います。このような機会は貴重ですから、7月25日(火)までの展示していますので、ぜひ足を運ぶことをオススメします。


yearMAKERTEAM
1981RS1000HONDA FRANCE
1983RS850RTEAM HRC
1984 RS750RHONDA FRANCE
1985 RVF750TEAM HRC
1990RVF750OKI HONDA RT
1991 RVF750OKI HONDA RT
1992RVF750OKI HONDA RT
1993RVF750am/pm カネモト・ホンダ
1996RVF/RC45Castrol HONDA
1999RVF/RC45ラッキーストライク ホンダ
2005CBR1000RRWセブンスターホンダ7
2006 CBR1000RRF.C.C.TSR ZIP-FM Racing Team
2006 CBR1000RRSeven Stars Honda 7
2007CBR1000RRTEAM HRC 33



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<まとめ>

今年の鈴鹿8耐は、ホンダ勢は新型CBR1000RR SP2の発売により大幅な性能アップが行われ、必勝態勢で臨みます。今回のトークショー出席者であるベテランの伊藤選手は「気が付いたら50歳だった」という通りに以前と変わらない感じでしたし、秋吉選手、宇川さんとともに強烈な印象は健在でした。その中で若手である高橋選手はおとなしい感じでしたが、ぜひ結果を出して次のステージのステップに繋げてもらいたいと思います。尚、7月30日(日)の鈴鹿8耐決勝レースは、ウェルカムプラザ青山でパブリックビューイングが行われます。大勢の方たちと観るレース実況は、特別な体験になると思いますので、ぜひ参加をオススメします。詳細は、メーカーサイトで確認して下さい。



<関連サイト>

■ウェルカムプラザ青山 8耐イベントのページ http://www.honda.co.jp/welcome-plaza/contents/even...

■鈴鹿8耐のページ http://www.suzukacircuit.jp/8tai/


<取材協力>

本田技研工業株式会社



(写真・文)森井智之

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