
自動車を購入するときに、同時に加入するのが自動車保険です。保険は2種類あり加入しなければいけない「自賠責保険」と、自動車購入者が自由に選び任意で加入する「任意保険」があります。
任意保険は文字どおり「任意」なため、加入するかどうかは自由です。しかし多くの方が、自動車購入時にこの任意保険にも加入しています。
任意保険はもしもの事故の際に、重要な役割を果たすものです。今回は自動車の任意保険に関して、基礎的な部分から解説していきましょう。

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目次
自動車保険は「任意」と「自賠責」の2種類!違いを解説

- 自動車購入時に加入義務がある「自賠責保険」
- 自動車購入時に購入者が選んで加入する「任意保険」
自動車購入時に加入する保険には、法的に加入しなければいけない「自賠責保険」があります。また法的な義務はないものの、多くの方が加入しているものが「任意保険」です。
まずはこのふたつの違いを解説し、任意保険にも加入しておいたほうがよい理由を説明していきます。それぞれの特徴を知ると、任意保険の重要性が理解できるでしょう。
自賠責保険は加入義務あり
自賠責保険は法律で加入することが義務づけられています。新車を購入しても中古車を購入しても同じです。
自賠責保険に加入が義務づけられているのは、交通事故の被害者を守るためです。どういった自動車でもバイクでも、運転する以上事故のリスクがゼロになることはありません。
万が一の際、被害に遭った方が不利益を被らないために加入するものです。
事故を起こした際にも自賠責保険は有効
同時に自賠責保険は、事故を起こしてしまった運転者も守るための保険でもあります。
ただし自賠責保険の補償は、非常に限定的なものになります。詳しくは後述しますが、自賠責保険だけでは事故の補償は賄いきれません。
そのために存在しているのが任意保険です。
自動車任意保険は加入しなくてもよい?
- 万が一を考えると加入すべき
- 任意保険の加入率は70%程度
任意保険はあくまでも任意なため、加入義務はありません。しかしハンドルを握る以上、万が一の備えとしては加入しておくべき保険といえます。
以下の表は2020年3月時点における、任意保険加入率のデータです。
保険名 | 加入率 |
---|---|
対人賠償保険 | 75.0% |
対物賠償保険 | 75.1% |
搭乗者傷害保険 | 25.8% |
人身傷害補償保険 | 70.2% |
車両保険 | 45.7% |
※出典:損害保険料率算出機構「自動車保険の概況」
※2020年3月末日現在
任意保険のなかにはさまざまな保険が含まれるものの、重要な保険は多くの自動車所有者が加入しています。任意保険には加入するのが一般的です。
任意保険にも加入しておくべき
自動車・バイクに乗る以上、任意保険にも加入しておくべきである理由として、自賠責保険の補償が限定的であると書きました。まずは自賠責保険の補償内容を確認しておきましょう。
補償内容 | 補償金額上限 |
---|---|
傷害 | ひとり当たり120万円まで |
死亡 | ひとり当たり3,000万円まで |
後遺症 | ひとり当たり4,000万円まで |
自賠責保険は交通事故の被害者を守るための保険なため、対象となるのは被害者つまり「人物」のみになります。
交通事故を起こしてしまった場合、賠償をすべき対象は「人物」だけではありません。相手の自動車や周辺の家屋に損傷がおよべば、当然ながらその「物」に対する賠償責任も生じます。
事故で損害を負った民家・店舗、信号機・ガードレールなどの補償は、自賠責保険では対応できません。
自賠責だけだと賠償金額が足りなくなるかもしれない
被害者への賠償も、自賠責保険の範囲では十分とはいえません。仮に相手にけがをさせてしまった場合、けがの治療費はもちろん、その間の休業補償なども必要となります。
事故を起こしてしまった加害者側にも、ケガや自動車の破損など損害は発生するかもしれません。こうした加害者側に対する補償は一切ないことになります。
ものへの補償・自分への補償、そして自賠責保険では足りない被害者への補償を補ってくれるのが任意保険になります。
自動車任意保険の主な補償内容
マイカー購入時に加入する任意保険は、多くの保険会社が取り扱う商品になります。
保険会社ごとに自社独自のプランや、付帯サービスが用意されています。まずは基本的にどの保険会社でも提供している、基本サービスを紹介していきましょう。
対人賠償保険
対人賠償保障は交通事故などを起こしてしまった際、被害に遭われた「人物」に対する補償です。
自賠責保険でも補償は可能です。しかし被害状況によっては十分な補償が受けられないケースもあるため、加入必須といえる保険でしょう。
対物賠償保険
対物補償は自賠責保険では補償されない「物」に対する補償です。相手の乗っている自動車はもちろん、交通事故で破損したガードレール・電柱なども対象です。
また店舗の看板や建物など、補償対象は幅広く設定されています。自賠責保険にのみ加入していると、こういった「物」に対する補償は一切ありません。
搭乗者傷害保険
搭乗者とは自身の車に同乗している方のことになります。保険を契約した車に乗っている同乗者の、死傷に対する補償を行うのがこの保険です。
対人賠償保険では補えない「人物」への補償と考えるとよいでしょう。
対人賠償や対物賠償は、事故の過失割合によって補償金額が変わります。しかし搭乗者傷害保険は、過失割合と無関係で補償されます。
人身傷害補償保険
人身傷害補償保険も搭乗者傷害保険と同様に、事故を起こした契約車に乗っていた方に対する保険です。
例えば契約者が歩行中に、交通事故に巻き込まれたなどもあるでしょう。また契約者の家族が自転車に乗っているときに、交通事故に巻き込まれたといったケースでも補償を受けられます。
搭乗者傷害保険と比較すると、家族に限りですがより幅広い補償を受けられるのです。
車両保険
対物賠償保険は事故を起こした相手および、事故により損害を受けた被害者の所有物に対する補償です。事故を起こした本人の所有物は、補償を受けられません。
ここをカバーするのが車両保険です。車両保険が補償するのは、契約した自動車です。車種やその車が走行している年数により、補償の上限額が変動する保険となります。
自動車任意保険の選び方のポイント

- 相手や第三者の「人物」に対する補償→対人賠償保険
- 相手や第三者の車など「所有物」に対する補償→対物賠償保険
- 自分の車に乗っている「人物」に対する補償→搭乗者傷害保険・人身傷害補償保険
- 自分の「物」(車)に対する補償→車両保険
自動車を購入し、任意保険に加入する場合は、どのようなポイントに注目すべきかを考えてみましょう。
基本的にはできるだけ安い保険料で、より広範囲に十分な補償を受けられるようにするのが目的となります。そのための考え方やポイントを紹介していきましょう。
対人賠償保険と対物賠償保険は無制限推奨
任意保険に加入する際もっとも重要なのが対人賠償保険と、対物賠償保険です。
死亡ではなくとも後遺症が残る・障害が残るといった場合も、将来的にも巨額の賠償金が必要になります。こういった万が一に備えるのが保険なため、ここは無制限を基本に考えるのがベストです。
上限も無制限に考えておいた方がよい
対物賠償保険に関しては、上限があってもよいと考える方もいるかもしれません。
たとえ相手が高級車でも、1,000万円もあれば賠償できると考える方もいるでしょう。しかし事故で被害を受けるのは車だけではありません。
このほかにもガードレール・電柱、信号機などは自治体の持ちものです。自治体に対して賠償をする必要があります。
こうした最悪の事態を想定すると、最低でもひとつの建物を建てなおせる程度の補償額は必要です。最低でも3,000万円、できれば上限無制限が推奨となります。
重複する補償を見なおす
対人賠償や対物賠償はしっかりと保険料を支払う必要があると考えると、そのほかの部分を抑えることで保険料を抑えるのがポイントとなります。
この時注目すべきが重複する保険を抑えるという方法です。
どちらもベースは自動車に同乗している方に対する保険であり、ある程度重複する部分がある保険です。搭乗者傷害保険と、人身傷害補償保険の違いを再確認しておきましょう。
ライフスタイルに合わせるのがベスト
たとえば加入する方が独身で家族を乗せる予定があまりないのであれば、人身傷害補償保険はさほど重要でないのです。
確かに契約している自動車と関係ない事故でも、補償を受けられるのは魅力です。
ほかの保険商品を考えると搭乗者傷害保険さえある程度しっかりと加入していれば、人身傷害補償保険は最低限で問題ありません。むしろ加入しなくても大きな問題はありません。
このあたりは自動車の利用方法やライフスタイル、家族構成などもありますから一概に「こうするのがベスト」とは言い切れません。
任意保険に関する考察をしているブログなども多々あります。さまざまなものを調べてみたり保険会社の担当者と相談したりなどして、きっちり見なおしていきましょう。
車両保険は状況次第で外す選択も
もうひとつ保険料を抑えるという点で工夫できるのが車両保険です。車両保険は自身の自動車を補償する保険となります。
その車を非常に気に入っており、長期間乗る予定であればある程度重要です。しかし基本的にはさほど重要な保険でもありません。理由は使う機会が非常に少ないからです。
しかしそれ以外ではまず使うことが少ないことになります。自損事故などの場合、保険を使って修理することが将来的にマイナスになることもゼロではありません。
保険は利用するほど高くなっていく
後に詳しく説明しますが、自動車保険は利用すればするほど翌年以降の保険料は高くなるのが一般的です。
また車両保険の補償上限は、車種や新車登録からの年月で次第に下がっていきます。そう考えるととくに中古車などの場合は、そこまで重要な保険でもないといえるでしょう。
こちらもそれぞれの契約者の事情や考えもありますが、状況次第で車両保険は外すという選択もあります。
付帯サービスの充実にも注目
自動車の任意保険には、保険会社ごとにさまざまな付帯サービスがついています。この付帯サービスが充実している保険を選択するという方法もあります。
自動車の任意保険として、とくに注目したい付帯サービスがロードサービスと弁護士費用です。
しかし弁護士を利用した経験がある方もそう多くはないはずです。そういう方には非常に安心なサービスです。
弁護士費用は簡単な相談でも意外と高額になりがち。そんなとき弁護士費用サービスがあると、非常に安心でしょう。
ロードサービスは必要?
ロードサービスは自動車に乗っている以上、加入しておくべきでしょう。事故に限らず車の故障や鍵の閉じ込みなどの場合も利用でき、非常に安心です。
ロードサービスは有料のケースと、無料のケースがあります。料金だけではなく、サービス内容もしっかりとチェックしておくのがおすすめです。
自動車任意保険の等級と保険料
- 任意保険には「等級」という考え方がある
- 「等級」が高いほど保険料は安くなる
- 保険を利用すると「等級」が下がるケースもある
自動車任意保険の保険料は、「等級」によって変わります。
この等級は契約者個々に設定されております。同じ車種を同じ補償内容で契約しても、契約者の等級により支払う保険料にも差がつくのです。
契約者や車種によって等級が決められており、等級によって支払う保険料が変わります。
一般的に等級は1~20等級まで
自動車の任意保険では、1~20等級までと20段階になっています。等級が高いほど支払う保険料は安くなり、等級が低いほど高くなる仕組みです。
等級は何事もなければ次第に高くなっていきますが、保険を使用する機会があると基本的には下がるのです。
保険の利用実績で等級は変わる
自動車の任意保険は、最初に加入する場合は6等級からスタートします。6等級で契約し、1年間保険を利用しなければ等級はひとつ上がり7等級となります。
等級に影響を与える事故の分け方は細かくなりますので、ここでは細かく触れません。基本事故を起こすと基本的に3等級ダウン、自然災害などで保険を利用すると1等級ダウンとなります。
また事故で保険を利用しても、特約次第では等級に影響を与えないノーカウント事故もあります。
車種によっても等級は変わる
また自動車の車種によっても、等級は細かく分けられています。あくまでも一般論となりますがファミリーカーなどは等級が高く、スポーツカーなどは等級が低く設定されているのです。
単純に事故を起こす確率が高い車は等級が低く、事故を起こす可能性の低い車は等級が高いというイメージで間違いありません。
購入する車種で迷っている方は、ディーラーなどで車種ごとの等級を聞いて参考にするのもよいでしょう。
保険会社同士の情報共有がある
最初に契約するときは6等級であれば、もし6等級より低くなってしまった場合、ほかの保険会社で契約しなおせば6等級に戻ると考える方もいるかもしれません。
しかし任意保険の等級に関しては、保険会社同士で情報共有を行っています。保険会社を変更しても、以前の等級が引き継がれるのです。
保険会社を変えたからといって、等級が上がる、または下がることはありません。
よくある質問
補償内容や加入者の年齢、自動車の車種など多くの要素から保険料は決定されます。
乗っている車や乗っている方、さらに補償範囲や補償金額によっても大きく変わります。
まとめ
自動車を購入した場合は、任意保険にも加入しておくのがおすすめです。
任意保険には自賠責保険では補償しきれない部分を、カバーしてくれる役割があります。しっかりと補償内容を吟味し、加入する任意保険を決めましょう。
任意保険を選ぶポイントはいくつかありますが、できるだけ費用を抑えるのであれば重複している保険を見なおすなどが有効です。
車両保険に関しても、不要と判断すると外すこともひとつの考え方となります。
保険は万が一の備えです。最悪の事態を想定し、安心できるようしっかりとした補償内容で契約しましょう。