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400クラス、単気筒、 スーパースポーツが見せた走る楽しさ。

  • 中古バイクカタログ
  • 2022.09.30

今回は、KTM RC390を魅力や特徴等を交えてご紹介します!

ユニークだ。水冷DOHC4バルブ単気筒をトレリスフレームに搭載したスーパースポーツ。

125と車体を共有するこのRC390はスーパースポーツバイクだ。久々のフルモデルチェンジで軽量化、電子制御もアップデイトされ、走りはさらに深みを増していたのである。

 

【目次】

1.RC390の特徴

2.RC390の魅力

3.車両詳細

 

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  • RC390の特徴

KTMのRC390がフルモデルチェンジを受けた。RCシリーズといえば、2003年に東京モーターショーでそのデザインコンセプトが発表され、後年リリースされたRC8というスーパーバイクに端を発し、インド生産される125~390デュークシリーズをベースにしたRCシリーズに受け継がれた。

 KTMが得意とするトレリスフレームにエンジンを搭載し、レーサーライクな外装を合わせるというパッケージは初代同様ながら、開発は細部まで拘りをみせているので紹介したい。

 

まず、車体。フレームは一体式からサブフレーム別体式となった。同時に軽量化も図り、フレームボディーだけで1.5kgを軽量化。また、バネ下も大きく軽量化を図り、前後のホイールで3.4kgを軽量化。また、ホイールのスポークに直接ブレーキディスクを取り付ける手法により、ブレーキ回りでも0.9kgを軽量化しているのだ。完成車全体では燃料タンクの大型化や追加された電子制御機器の搭載など満タン時想定ではおよそ165kg程度となるが、それでも400クラスとしてみると超軽量であり、250クラスとも比肩する車重はさすがだ。

 

RC390の大きな特徴としてRC125とも車体の多くを共用するため、そうしたパッケージが可能になったのだろう。これは125クラスからMotoGPに参戦を開始し、Moto3、Moto2、MotoGPクラスへと参戦するKTMの拘りでもあるのだろう。一目でMotoGPマシンライクなスタイルになったのがよく分かるし、ライダーが触れるタンク回りの造形も徹底的に見直され、走りを追求するためにサーキットをハードに走る場面もしっかり想定されている。

 

また、新たにプレミアムクラスが装着する加速度センサーからの情報をベースにトラクションコントロール、コーナリングABSなどを制御するシステムが搭載された。コストを考え上級モデルと同一のセンサーではないが、走りの質感向上が期待できる。昨今の世界的なチップ不足により、KTMマイライド(スマホ連動機能)が未搭載なのは残念だが、ユーザーは自前のBluetooth系機器で対応するだろう。

 

  • RC390の魅力

RC390で、まずはワインディングに出た。跨がった印象だがシート高は824mm、燃料タンクも大型化され、コンパクトな車体ながら小ささをことさら主張してはこない。フロントフォークに直接マウントされるセパレートハンドルも自然な角度と高さ。ステップ位置はそれほどスパルタンではないが、レーサーレプリカを走らせる気概が満ちてくる。

 

レバー操作が軽いクラッチと拍子抜けするほど扱いやすい373ccの単気筒エンジンは、SR400やGB350のような鼓動感、テイスト系ではない。吹き上がりは軽く、それでいて加速は滑らか。アクセルレスポンスも常識的なもの。ギアの選択を間違えなければギクシャクする部分もない。車体が軽い分、バイクの動力源として自然に、かつしっかりと加速をしてくれる。前後のサスペンションの作動性も良好。全体にエンジンのパワーよりも車体に余裕を持たせた印象だ。

 ブレーキの操作性も向上。鋭くはないが、サスペンションの設定とあいまってそのブレーキ力をしっかりタイヤ、サスペンションが路面へと伝えてくれる。

 

峠道では5000回転から上、6000、7000と加速は力強さを増し、1万回転あたりで作動するレブリミッターまで当たり前のように加速を続ける。さすが250クラスとは一線を画する加速力をもっている。単気筒だけに高回転こそ得意ではないが、250の4気筒ならば1万2000回転から1 万8 0 0 0 回転、2 5 0の2 気筒ならば、1万回転から1万4000回転程度と比肩する加速を6000回転あたりから引き出してくれる。盛り上がりが一定でマイルドにも感じるが、速度の乗りは速く、スポーツバイクらしい走りのゾーンへ入っているのが解る。強い刺激ではないのに、それがしっかり伝わる面白さ。それがRC390の魅力だ。

 

コーナリングではコンパクトなバイクらしい軽くてヒラヒラ感あるものを想像したが、これが意外とどっしりしていて、ハンドリングは弱アンダー感のあるもの。大型モデルに慣れたライダーが、コーナリングのリズムを取るために左右に大きめに動いても、違和感なくバランスしてRC390と対話することができる。全体の質感が上がった印象がとても強い公道試乗だった。

 

そしてサーキットでも走ることができた。公道よりもコーナリング速度が上がるのでリアのイニシャルプリロードを調整し、コースへと走り出す。するとスポーツマシンとしてフロントから旋回する印象が強まってくる。鋭過ぎず、マイルド過ぎず。コンパクトなバイクにして良いあんばいだ。オプション装備のクイックシフターのタッチもいい。

 

またオプションのWP APEX PROを装備した車両にもサーキットで乗ってみた。スタンダードよりもさらに接地感があり、荒れた路面の衝撃もガッチリ吸収。前後で23万円弱のオプションとなる。フロントはインナーキットの交換、リアはアッセンブリー交換となる。前後別々に購入も可能だしサーキット主体のユーザーなら欲しいパーツだと言えるだろう。

 結論を言えば、このRC390は、一般道であれサーキットであれ乗りこなす楽しさ、挑戦する楽しさが詰まったバイクなのだ。

 

  • 車両詳細

大型化された燃料タンク、シートとの高低差などもありコンパクトな車体ながらバイクが小さく感じることはない。ハンドルバーの位置は10mmの高さ調整機能も備えストリートも充分許容する範囲。バーの垂れ角も弱め。その分幅広に感じる。ステップ位置も同様で前傾姿勢の造り方はきつくない。

 

MotoGPシーンから刺激されたスタイル。フロント回りは一面透明なスクリーンで一体に覆われている。ミラーは新しい折りたたみ式。

 

カラーTFTモニターを新たに採用したメーター。KTMマイライドは非装着ながらインフォテイメント性能はしっかりと持っている。

 

WP製APEXサスペンションを備え左右で圧側減衰圧、伸び側減衰圧を分けたダンパーを備える。調整は工具を必要としない点で優れる。

 

13.7リッターと初代RC390より大きな燃料タンクとなった新型。シートカウルと一体型カバー風の塗り分けもGPシーンからだ。

 

動きやすさ、ホールドのしやすさを追求したシート形状とシート表皮。バックスキン調で質感も高い。肉厚もあり乗り心地も良好だ。

 

徹底して軽量化された前後のホイール。ハブやスポーク部分の肉抜き、インナーローターを省いたディスク、キャリパーも小型化している。

 

吸気エアボックスの大型化、アンチホッピングクラッチの採用、ライドバイワイヤーの採用など新型はエンジン回りを進化させた。

 

KTM得意のリブを表側に見せるスイングアーム、パンチングメッシュプレートをエンドにもつサイレンサーなどMotoGP風味が強い。

 

すべての灯具がLED化された新型RC390。テールカウルからナンバープレートステーを伸ばすスタイルを採用。テールは短く見える。

 

 

●RC390主要諸元

■エンジン種類:水冷4ストローク単気筒DOHC4バルブ ■総排気量:373cm3 ■内径×行程:89.0×60.0mm ■最高出力:32kW(44PS)/9,000rpm ■最大トルク:37N・m(3.8kgm・f)/7,000rpm ■変速機:6段リターン ■全長×全幅×全高:-×-×-mm ■軸間距離:1343mm ■最低地上高:158mm ■シート高:824mm ■乾燥重量:155kg ■燃料タンク容量:13.7L ■タイヤ(前・後):110/70ZR17・150/60ZR17 ■ブレーキ(前・後):油圧式ディスク(ABS)・油圧式ディスク(ABS)■メーカー希望小売価格(消費税10%込み):830,000円

 

制作・協力

■試乗・文:松井 勉 ■撮影:渕本智信 ■協力:KTMジャパン ■ウエア協力:アライヘルメット、RSタイチ

 

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