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スズキ久々の「GT」は 実は元気なオールラウンダー!

  • 中古バイクカタログ
  • 2022.09.05

今回はSUZUKIのGSX-S1000GTをご紹介します!

先行発売されていたネイキッド版「GSX-S1000」に続き、フルカウル版「F」の方はツアラー要素を高めた「GT」へと進化して登場。タンデムや重積載のロングツーリングはもちろんのこと、使い方を限定しないスポーティなオールラウンダー的性格も備え戻ってきた!

 

【目次】

1.スズキのGSX-Sシリーズの特徴

2.実際に乗ってみると新たな一面に気付く

3.車両詳細

 

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  • スズキのGSX-Sシリーズの特徴

スズキが展開するリーズナブルでハイパフォーマンスなGSX-Sシリーズはこれまでも多くのファンを獲得してきた名機であり、価格的にもお客様に薦めやすい商品だったことだろう。比較的ロングストローク設定だった05年GSX-Rベースのエンジンはストリートユースにも懐深く対応するだけでなく、サーキット走行会などでも高い実力を発揮し、走りを積極的に楽しみたいライダーに広く支持されてきた。

 

このGSX-SシリーズはカウルなしネイキッドタイプのG S X - S 1 0 0 0と、フルカウルの付いたGSX-S1000Fという2台のラインナップだったが、その違いは本当にカウルの有無だけであり、ルックスの違いや高速道路を積極的に使うか否かで選ぶものだった。ところが今回のモデルチェンジで2台はより差別化され、カウルレスのGSX-S1000はよりストリートファイター的なルックスを手に入れ、もちろんユーロ5に対応しつつパワーアップ&トルクカーブも谷のないなだらかなものに改められるなど進化を果たした。同時にハンドルが手前に引かれたことでポジションに余裕が生まれ、またタンク容量も2Lアップし、その刺激的なルックスとは裏腹に長距離性能も向上させていた。

 

遅れて登場したのがカウル付の方だが、従来の「F」ではなく、今回は「GT」として展開。ポジション変更やタンク容量増加といったネイキッド版のアップデートはツーリング性能を追求するGTにこそ活きる変更であり、これに加えGTでは高い防風性を確保した大柄なフルカウルや、タンデム部もしっかりと面積を持たせた大きなシートをつけるべくシートレール角度から見直し、シートのクッション厚まで専用とするなど長距離での快適性を追求。クルーズコントロールやカラーディスプレイの採用、mySPINアプリを使ってのスマホとの連動などモダンなエレクトロニクスも搭載した。これらアップデート(というか新しいモデルに生まれ変わったと言っても良いほどの変更だが)により、価格は159万5000円と先代の120万7800円に比べるとかなりプライスアップはしたものの、先代があまりにリーズナブルすぎたという見方もできよう。GTはフィニッシュの上質さなども含め、高すぎるとは感じないはずだ。

 

  • 実際に乗ってみると新たな一面に気付く

跨るとポジションのナチュラルさや足着きの良さなどはネイキッド版と同様ながら、カウルのおかげで物理的にだけではなく、心理的にも守られているような感覚で安心感が高い。サスペンションもネイキッド版に対していくらかソフトな設定というが、しかし走り出すと軽量さと元気なエンジンによりどこまでも淡々と走り続けるGT・グランドツアラーという感覚よりも、先代の活発さを思い出させるスポーティな元気さが印象的だ。ストリートでは本来持っているストリートファイター的な性格を楽しむことができ、瞬発力のある加速が「その気」にさせるし、加減速しながらでも意のままにレーンチェンジができる俊敏さが魅力だ。外から見ればカウリングやたっぷりしたタンデムシートなどなるほどGTかもしれないが、跨っていればそれは目に入らず、かなりアクティブな気分で走らせることができた。

 

高速道路で郊外に向かうと、ウインドプロテクションの良さに気付く。ハンドル位置がとても自然で淡々と距離を稼ぐにも無理がないのが良い。しかしここでもエンジンの元気さの誘惑に耐えるのは難しく感じる。6速のまま淡々と走れば良いものを、なまじ元気だからこそついついシフトダウンして「ウワァッ!」と追い越し車線へと飛び出したくなってきてしまうのだ。こういった性格は必ずしもGT的でないとは思うものの……滅法楽しいのは事実である。

 

何とかそんな気持ちを抑えて一般道でツーリングペースを守ると、ステップに貼られたゴムやラバーマウントとなっているハンドルなどに助けられてなかなか快適であることにも気付く。ハイペースの時はSS由来の硬質な微振動も感じたが、一般道ペースならこういった配慮が良く効いていて快適さが確保されていた。また細かい道でのUターンでは足着きの良さや車体の軽さがありがたく、さらに駐車場などでの取り回しではハンドル位置やしっかり車体を掴めるグラブバーなどのおかげもあり自信をもって行えた。これなら純正のパニアケースをはじめ、長距離ツーリングの荷物を積んでいても扱いやすいだろう。

 

「GT」という名前からは大きな荷物を積んで何日もかけて遠方まで淡々と走り続けるといった印象を得るかと思うが、このGTはそういうイメージではない。もっとスポーツマインドを大切にした、グランドツアラーというよりはスポーツツアラーなのである。ここ10年ほど、バイクの趣味性はますます高まったことで、モデルごとに使い方を限定するような感もなくはなく、オールラウンドなバイクと言えばアドベンチャーモデル一択となっていただろう。しかしこのGSX-S1000GTはかつてのビッグネイキッド群のように(とはいえ基本性能は格段にアップしているわけだが)、一台で何でもこなせる、欲張りライダーもしっかり納得させる総合性能を持っているように感じる。

 

名前こそGTだが「スポーツバイクでツーリングに行きたい」「タンデムも楽しみたい」といった、一般ライダーにとって極めて普通な要望に応えてくれるバイクであるため、斬新なルックスや「グランドツアラー」というネーミングに惑わされず「これは何にでも使える、ナイスなオールラウンダーなんですよ!」と広い層にアピールしていただけると思う。

 

  • 車両詳細

身長185cmの筆者が乗るとコンパクトなバイクに見えるが、先代より手前に14mm引かれたハンドルや810mmのシート高によりかなりコンパクトな印象。リラックスした乗車姿勢はGT的な長距離ツーリングの強い味方だ。

 

タンク容量は2L増やされ19Lになったがスリムさは維持された。ツーリングにはありがたいタンク増量。油種はハイオク。パワーモードも3種揃えるが、いずれのモードも最高出力は同じ150PSで、そこに至る味付けの違いだ。

 

風洞実験を繰り返したスクリーンは、オプションでハイスクリーンも用意する。モノフォーカスLEDヘッドライトを採用。

 

φ43mmの倒立フォークにブレンボキャリパーなどは先代から継承するが、タイヤは専用設計のダンロップロードスポーツ2を採用。

 

ファットバーを採用するハンドルは幅を23mm増やされた。ミラーは先代のハンドルマウントからカウルマウントへと変更。

 

6.5インチカラー液晶メーター。白文字盤はデイモードで黒文字盤(白文字)のナイトモードもあり、手動または自動で切り替えられる。

 

上下キーのみだったネイキッド版に対して、こちらはメーター上で出来ることが増えたこともあり十字キーを採用し操作性は大幅向上。

 

タンデムシートが大きくなり、タンデムだけでなく荷物の積載性も向上。タンデムシート下には標準装備のETC2.0本体を収納。

 

150馬力を発するエンジンはGSX-R由来で、その気になれば本当に速い。上下双方向クイックシフター装備はもはや当たり前の装備。

 

リアの足周りは先代から継承。シートレールは位置を下げて新設計している。マフラーは腹下にボックスを設けたコンパクトな形状。

 

●GSX-S1000GT主要諸元

■エンジン種類:水冷4ストローク直列4気筒DOHC4バルブ ■総排気量:998cm3 ■内径×行程:73.4×59.0mm ■最高出力:1 1 0 k W(150PS)/11,000rpm ■最大トルク:105N・m(10.7kgf・m)/9,250rpm ■変速機:6段リターン ■全長×全幅×全高:2,140×825×1,215mm ■軸間距離:1,460mm ■最低地上高:140mm ■シート高:8 1 0 m m ■ 車両重量:226kg ■燃料タンク容量:1 9 L ■タイヤ( 前・後):120/70ZR17・190/50ZR17 ■ブレーキ(前・後):油圧式Wディスク(ABS)・油圧式ディスク(ABS)■メーカー希望小売価格(消費税10%込み):1,595,000円

 

制作・協力

■試乗・文:ノア セレン ■撮影:赤松 孝 ■協力:スズキhttps://www1.suzuki.co.jp/motor ■ウエア協力:アライヘルメット、アルパインスターズ

 

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