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【SUZUKI GSX-8R】スゴすぎない、コワくない、でも気持ちいい ちょうどいい新しいスポーツバイク

  • 中古バイクカタログ
  • 2024.06.12

今回は【SUZUKI GSX-8R】を紹介します!

  • 3機種同時開発の作り分け

スズキのスポーツバイクといえば「GSX-R」ブランド。基本的にGSX-Rはレース出場を前提とした600/750/1000ccクラスの並列4気筒モデルで、高出力のわりには扱いやすい、けれど高性能すぎて乗る人を選ぶ、そういうモデルではあった。

 それに対し、新たに発売された800ccモデルは、GSX-8R。細かく言えば、車名の「R」の位置がこれまでとは違い、80年代後半のモデルGSX-R250と、現行GSX250Rとの差のように、スポーツ性能ばかりを重視しないカテゴリーとして開発されている。

 

 そのGSX-8Rに搭載されているのは、新設計の水冷並列2気筒エンジン。先に発売されたVストローム800、GSX-8Sと共通のエンジン、フレームを共用したモジュールコンセプトモデルで、アドベンチャー系のVストロームは別にして、GSX-8Sとは兄弟モデル。ネイキッドモデルの8Sに対し、フルカウルとして前後サスペンションを専用に設定したものだ。

 

 しかし、その専用設定のサスペンションが、8Sと8Rの大きな差を作り出している。まずはサスペンションの前に、ライディングポジションが違い、8Rの方がやや前傾姿勢でスポーティなもの。細かく言えば乗車姿勢が前がかりになって、静的フロント荷重が増え、ハンドリングはクイックな方向に変化するのだ。

 

 そして専用設定の前後サスペンションは、8SのKYB製から、8Rはショーワ(日立Astemo)製を採用。まずフロントにSFF-BP(セパレート・ファンクション・フォーク・ビッグ・ピストン)フォークを採用。これはフォーク内部構造を見直し、従来製品よりも大径のピストンを使用しているもので、従来よりもフリクションロスが少なく、動きがいいフォーク。これに合わせて、リアサスもショーワ製を採用し、8Sから特性を変更している。

 

 このサスペンションの変更の違いが分かりやすい。座り心地からソフトになり、リアサスがスッと沈み込むのが分かり、これが走り出しても印象が変わらないのだ。とはいえ、サスペンションがふわふわする感じはなく、ソフトに動きながら、路面の凹凸をきちんと吸収している。スピードを上げていくと、ソフトな動きが安定の方向に変わっていき、決して固い乗り心地というより、節度がある動きだとわかる。

 

 この動きはスポーツランで特に顕著で、フォークの動きがよくなったことで、前後方向の荷重移動がスムーズになった。コーナーに向けてのアクセルオフ→ブレーキング→バンクして旋回→アクセルオンがやりやすく、思ったよりも小さな弧を描いてコーナーをクリアすることができる。これが、サスペンションの変更とライディングポジションの変化だ。205kgという軽量な車体に80psという高出力とはいえ、恐々とアクセルを開ける必要が、まったくない。

 

 思い切ってアクセルを開けられる、その時の車体の動きが分かりやすい、というのは排気量の大小を問わず、スポーツバイクの特徴。ハイパフォーマンスを腕のある人だけがコントロールできるよりも、誰にでも扱いやすいパワーをラクに扱うのも、スポーツバイクの醍醐味なのだ。

 

  • 車両詳細

エンジン、フレームはVストローム800、GSX-8Sと共通。8Rは8Sから前後サスペンションを変更し、フルカウルデザインに。

 

新設計の水冷ツイン。270度クランクを採用し、Vツインのような鼓動と、クロスバランサーを使用して振動を低減している。

 

このフロントフォークがSFF-BP。左右でダンパー&スプリングとスプリングのみと内部後続を独立させ、軽量化にも貢献。

 

LEDヘッドランプを縦に2灯配置し、その上にポジションランプをセット。灯火類はウィンカー、テールランプを含めて総LED。

 

バーハンドルの8Sに対し、アルミ鋳造セパレートハンドルを採用。グリップ位置はコブシひとつ分低く、遠くなる印象。

 

メーターには5インチのTFT液晶を採用。ギアポジション表示付き、オド&ツイントリップ、瞬間&平均燃費などを表示する。

 

制作・協力

■試乗・文:中村浩史 ■撮影:森 浩輔

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