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Welcome to Harley-Davidson! ストリートボブから始めるハーレーライフ

  • 中古バイクカタログ
  • 2023.10.16

今回は【Harley-Davidson Street Bob 114】を紹介します!

ライダーの中には「いつかはハーレー」とお思いの方もいることだろう。アイコン的ブランドであり、誰もが一回は気になった存在のハズ。しかし国産の常識とはかけ離れた大排気量であったり、とにかくサイズが大きかったり重かったりと、なかなか踏み出せない人もいるかもしれない。そんなアナタにストリートボブ! コイツと幸せな時間が待っている!

 

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  • 最もスタンダードなハーレー

かつてハーレーの入門機と言えばスポーツスター、いわゆる「スポスタ」であり、さらに国内では883が「パパサン」などと親しまれていたことがあった。価格も抑えられたスポーツスター883は確かに多くのライダーをハーレーブランドに案内しただろう。大きすぎない、重すぎない、そして値段も手ごろだった。

 

 しかし今、スポーツスターブランドはそういう立ち位置ではなくなった。ではどこからハーレーに入っていったらいいのだろう……。その答えがコレである。

 

 ストリートボブというブランドは以前からあったが、今のハーレーラインナップを見ると、最も汎用性が高いモデルではないかと思う。気軽に乗れる車体構成、比較的少ない排気量で静か&スムーズ、タンデムもできる。価格はそれなりにするものの、これからハーレーを初めて買おう、という人には良きスタート地点だと思う。

 

 

主張するスタンダード

 ストリートボブは、ハーレーのクルーザーラインナップのベーシックモデル。最もベーシックなのはソフテイルスタンダードだが、こちらはタンデム設定までもが省略され、カラーも一色のみ、むしろ自分で色々とカスタムしていく人に向けたある意味上級者向けの仕様なのに対し、ストリートボブはカラーリングも選択肢があり、タンデムも可能で、各部のフィニッシュにももう少し主張があることで、まだあまりハーレーワールドを知らなくともしっかりとその雰囲気に浸れるのだ。

 

 各ハーレーモデルはそれぞれ個性的だが、ストリートボブはその中でもその名の通り「ストリート」を主眼としたモデル。ハーレーの考えるストリートでの快適性、ストリートでの楽しさ、そしてストリートでの扱いやすさが追求されているため、ストリートボブに乗ればその楽しさを味わうために遠くまで出かけたりする必要はないのだ。家を出たすぐソコ、ストリートがメインステージである。

 

  • シックリポジションとストレスフリーエンジン

ストリートボブのシックリ感はポジションの妙だろう。ドッカと腰をシートに沈めるのは他のハーレーモデルも同様だが、ストリートボブはハンドルの高さや角度が絶妙なのだ。高さは「これぞハーレーだよね」といったナイスなアップハンドルなのだが、このハンドルが意外や垂れ角があって小指側が下に下がっている。ここまでだったらまぁ普通だが、加えてその小指側が遠くにあって、いわゆるシボリ角が少ないのだ。

 

 この不思議なハンドル設定が、こんなにハンドルが高いにもかかわらず絶妙なフィット感を生んでいる。まるでセパハンにつかまっているような、ちょっと上体が前傾してグイッとバイクを掴んでいる、という感覚が生まれ、ストリートで活きる人車一体感を提供してくれる。

 

 さらにハンドルに付くミラーはバーエンドタイプではなく通常位置のため、渋滞路でもスリムな車体を活かしてスイスイ行けるのも魅力。まさにストリート向けの設定なのだ。

 

 エンジンは以前のツインカムからミルウォーキーエイトに変更されていて、しかもミルウォーキーエイトの中では小さい方の排気量となる「114(1868cc)」なのだが、これまたストリートにフィットした性格。当然ブレイクアウトなどに搭載される117エンジンの方がよりパワフルではあるのだが、その分振動や音も多く、ストリートを日常的に走ることを思えばこちらの114が適正だろう。ミッションの入りもスムーズだしメカニカルノイズも少ない。それでいて信号発進などでアクセルを大きめに開けてクラッチを乱暴めに放すと、尻がシートにめり込んでドッタタタッ!! と強力に加速する。まさにストリートにジャストフィットなのだ。

 

 

ようこそハーレーワールドに

 最近は水冷のレボリューションマックスエンジンを搭載し、しかも車体構成も非常に個性的な新世代ハーレーが多くラインナップされている。それらモデルもしっかりとハーレーらしい主張があるが、旧くからのハーレーイメージを持っている人からすると「やっぱり空冷で……」という気持ちもあろう。

 

 そんな人には是非ここからハーレーライフを始めて欲しいし、同時にこのストリートボブの気軽さを思うと、例えばツーリングファミリーのハーレーを既に持っている人でも、もっと気軽に、それこそ日常的にストリートを流すための一台として増車するのにも良いと思う。

 

 気軽で便利で、ストレスフリーで、それでいていかにもハーレーらしい。ストリートボブはオススメである。

 

  • 車両詳細

最もベーシックなハーレーラインナップは今やスポーツスターではなくソフテイルスタンダードというモデル。しかしそれは本当にベーシックでタンデム性能も省いているため、このストリートボブが実質的なスタンダード選択肢だろう。ホイールやマフラーの黒塗装も上質で、また3色から選べるグラフィック入りの外装も魅力だ。

 

ミルウォーキーエイトエンジンには排気量違いで二種類あるが、ストリートボブに搭載されるのは排気量のやや小さい「114」の方。それでも1868ccあるためストリートを走り回るために不足はない。非常にダイナミックな走りをする兄弟エンジン「117」に対して、114はメカニカルノイズが少なく、ミッションの入りなどもショックが少ないなどむしろ付き合いやすい性格と言える。

 

19インチホイールに小径シングルディスクを組み合わせるホイールは、6本の幅広スポークが存在感を示していてカッコイイ。しかしエンジン/車体が良く走るだけに、ブレーキ性能はもう少し高くてもいいとも感じた。パッド交換などで対応したい。

 

伝統のベルトドライブシステムでクリーン/サイレント/メンテフリーの駆動系。ソフテイルフレームのおかげで車体横の2本ショックもないため、タンデムライダーのレッグスペースも広いだろうし振り分けバッグなども楽しめそう。リアブレーキは良く効いて安心。

 

ソフテイルスタンダードでは出口の長さが揃っているマフラーエンドだが、ストリートボブでは段違いになっていていくらかスポーティなイメージ。排気音もとても整っていて、音量音質共に「マフラーは替えたいなあ」と思わせない上質さがある。

 

アップハンなのに想像以上の人車一体感を提供してくれるのは絶妙なハンドル形状だろう。タレ角はかなり大きく感じるのに、逆にシボリ角が浅くどこかセパハンのような手首の角度が生み出されているのだ。小指側にしっかりと力を入れて「ギュッ」とハンドルを握る感じがあり、これがストリートボブの小気味よい操作感を生んでいると感じる。

なおスイッチ類は新生スポーツスターのように国産車的な配置ではなく、昔ながらのハーレーらしく左右独立ウインカースイッチなど個性的だ。

 

トップブリッヂ上にチョコンと位置するミニマムな反転液晶メーターは、特別見やすいというものでもないかがちょっとのぞき込めば必要な情報は確かに示してくれている。国内外のスポーツバイクはとても複雑なメーターが多い中、必要最小限の情報だけを表示する潔さが好印象。

 

腰まで回り込んでサポートしてくれるシートのおかげで、大きくアクセルを開けた加速でも体はしっかりとホールドされている。ニーグリップはしない代わり、絶妙なハンドルとこのシートのおかげでけっこうスポーティなマインドで接することができるのだ。ストリートボブではタンデム性能も確保しているが、パッセンジャーシートは極小であり長距離のタンデムをするならシート本体の交換やバックレストも検討したい。

 

ハーレーダビッドソン・ストリートボブ114 主要諸元
■エンジン種類:可変バルブタイミング機構付き水冷4ストロークV型2気筒DOHC Milwaukee-Eight114 ■総排気量:1,868cc ■ボア×ストローク:102×114.3mm ■圧縮比:10.5 ■最高出力:70kW(94PS/5,020rpm)■最大トルク:155N・m/3,250rpm ■全長×全幅×全高:2,320×──×──mm ■軸間距離:1,630mm ■シート高:680mm ■車両重量:297kg ■燃料タンク容量:約13.2L ■変速機形式: 6段リターン■タイヤ(前・後):100/90B16・150/80B16 ■ブレーキ(前/後):320mmシングルディスク+ラジアルマウント4ポットキャリパー/260mmシングルディスク+2ポットキャリパー ■懸架方式(前・後):倒立型テレスコピック式・スイングアーム式 ■メーカー希望小売価格(消費税10%込み):2,703,800円~

 

制作・協力

■試乗・文:ノア セレン ■写真:Harley-Davidson Japan ■協力:Harley-Davidson Japan

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