他カテゴリ記事を絞り込んで探す
【遠藤イヅルの名車カタログ】第101回 ホンダ・CB400 SUPER FOUR
- おすすめコラム
- 2020.06.14
毎週お届けするイラストレーター遠藤イヅル氏による名車・珍車を紹介するコーナーです。 今週の名車は、400㏄スポーツクラスを長年にわたって牽引してきたロングセラー「ホンダ・CB400 SUPER FOUR」のご紹介です。
■ホンダ・CB400 SUPER FOUR ■エンジン:水冷4ストロークDOHC直列4気筒
■最大出力:53ps/11,000 rpm ■最大トルク : 3.7kg-m/10,000 rpm
バイクは車種ごとの栄枯盛衰が激しい。
売れなかったり、人気がなかったりすれば
すぐにモデルチェンジしたり、車種が消滅する一方で、
異例なまでのロングセラーや、フルモデルチェンジすらしないで
小改良のみで継続販売されるバイクもある。
ホンダが1992年からラインナップする「CB400 SUPER FOUR(SF)」も
そんな一台だ。
1980年代末に起きたネイキッドバイクブームで
ホンダもCBX400F以来、久しぶりに400cc直4エンジンを積んだ
カウルレスバイク「CB−1」を1989年に送り出した。
CB−1は無駄な要素を省き、走行性能を高めていたモデルだったが、
バイクらしい古典的なネイキッドスタイルのライバル、「ゼファー」には
太刀打ちできなかった。
そこでホンダは、「次世代ネイキッドスポーツバイクはどうあるべきか」
という検討を開始。「PROJECT BIG-1」を立ち上げました。
そして同プロジェクトは、
エンジンは4ストDOHC、直4気筒として、
デザインはセクシー&ワイルド、
そしてライダーを魅了する「感動性能」という答えを導き出した。
バイクは性能や機能だけではなく「普遍的な魅力」を持つべきだ、
と考えた。
これを受けて開発された最初のバイクが、CB400SFである。
CB400SFでは、CB−1の反省から外観はかつての名バイクをトレース。
リアサスペンションも2本にして、クラシカルかつ
普遍的なバイクなイメージを取り戻した。
無理のないライディングポジション、
乗りやすい操縦特性、
実用性・燃費・性能・耐久性を兼ね備えたエンジンなど、
総合点が非常に高いバランスが良いバイクとなった。
発売後すぐに人気モデルとなったCB400SFは、
1995年にビキニカウルを装着・エンジンをファインチューンした
「Version R」やVersion Rからカウルを取り去った「Version S」を追加、
2000年にはHYPER VTECエンジンを搭載するなどバリエーションを追加。
2005年のマイナーチェンジでは、ハーフカウルを装備した
「CB400 SUPER BOL D'OR」も登場している。
CB400SFとCB400 SUPER BOL D'ORは、
その後も、燃料供給のインジェクション化など細かな進化を継続。
なんと2020年5月現在でも販売を継続中だ。
CB400SFシリーズは、まさに「普遍的な魅力を備えたバイク」といえよう。