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【遠藤イヅルの名車カタログ】第107回 スズキ・RK67
- おすすめコラム
- 2020.09.13
毎週お届けするイラストレーター遠藤イヅル氏による名車・珍車を紹介するコーナーです。 今週の名車は、栄光のGPロードレーサー「スズキ・RK67」のご紹介です。
■スズキ・RK67 ■エンジン:2ストローク水冷並列2気筒
■最大出力:17.5 ps/17,250 rpm
スズキの歴史は古く、1909年に「鈴木式繊機械製作所」として
創業したのがはじまりである。
1952年になって、自転車に36ccエンジンを載せた「パワーフリー号」
を発売して二輪車市場に進出。
3年後には四輪車事業も開始したほか、
バイクも急速に進化し、同年に浅間山麓周辺で開催された
「第1回全日本オートバイ耐久ロードレース(浅間高原レース)」に
スズキは早くも参戦を行なっている。
1959年になって、「マン島TTレース」への参戦を表明したものの、
翌年のレースではワークスレーサーの「RT60」をもってしても、
目立った成績を残すことはできなかった。
その後スズキは世界選手権へも参戦を開始。
125cc・250ccクラスでは不振が続いたものの、
1962年のマン島TTレース・50ccクラスでは、「RM62」がついに初優勝。
さらにメーカーズタイトル獲得をも成し遂げた。
今回紹介する「RK67」は、1966年にライダーズ・タイトルをもぎとった
「RK66」同様の、水冷2スト2気筒エンジンを積んだレーサーで、
そのエンジンは最高出力17.5psを17250回転で発生。
極端に狭いパワーバンドのために、ミッションはなんと
14速を採用していた。
この年は、ライバルのホンダが参戦していなかったこともあったが、
それでもRK67の強さは際立ち、
スズキはメーカー・ドライバー双方のタイトルを得ることができた。
しかし翌年、スズキはレースから撤退。
RK67は50ccGPレーサーの最後を飾るにふさわしいマシンとなった。