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【遠藤イヅルの名車カタログ】第108回 スズキ・RGV250ガンマ
- おすすめコラム
- 2020.09.27
毎週お届けするイラストレーター遠藤イヅル氏による名車・珍車を紹介するコーナーです。 今週の名車は、レーサーレプリカブームを生み出した「スズキ・RGV250ガンマ」のご紹介です。

■スズキ・RGV250ガンマ ■エンジン:水冷2ストローク2気筒
■最大出力:40 ps/9,500 rpm ■最大トルク : 3.5 kg-m/8,000 rpm
レーサーを思わせるフェアリングの下に、
自主規制値いっぱいの45psを発生する強力な2ストエンジンを搭載、
大幅な軽量化を実現した量産車初のアルミフレームによって
高い戦闘力を有したスズキ・RG250ガンマ。
レーサーレプリカブームを生み出した名バイクとして、
もはや説明の必要もないほどだ。
1983年に登場したガンマは、
翌年にはマイナーチェンジしてII型に、
さらに1985年のIII型でも外観やメカニズムの変更を受け、
1986年(IV型)・1987年(V型)でも改良が続けられて、
着実な進化を遂げていった。
しかしガンマの大ヒットで、レーサーレプリカ市場が開拓されると、
ライバルのホンダ・スズキも黙ってはおらず、
NSR250R・TZR250などが次々と登場し始めた。
そこでスズキは、1988年のフルモデルチェンジの際に
エンジンを90°Vツインに換装。
その名も「RGV250ガンマ」として生まれ変わった。
エンジンに合わせてフレームも新設計され、
フロントフォークは倒立に、ホイールも前後17インチで統一。
エクステリアもいかにもレーサー然とした迫力あるスタイルを得た。
さらにRGV250では、レース用ベースモデルとして、
クロスミッション・インナーロッドタイプのフロントフォーク、
リザーバータンク別体式のリアダンパーを装備して
ギア比も変更したスポーツプロダクション仕様の「SP」と
クロスミッションを搭載していない「SPII」を設定した。
RGV250は1990年にフルモデルチェンジを受けた後、
1996年に「RGV-Γ250」として再度モデルチェンジ。
レーサーレプリカブームが去っていた最中の新型登場だったが、
結果として、これが2ストレーサーレプリカ最後のバイクとなり
1999年に生産が終了。ガンマシリーズは終焉を迎えたのだった。