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【遠藤イヅルの名車カタログ】第115回 ヤマハ・TMAX
- おすすめコラム
- 2021.01.17
毎週お届けするイラストレーター遠藤イヅル氏による名車・珍車を紹介するコーナーです。 今週の名車は、マジェスティを発展させる形で2001年に登場した「ヤマハ・TMAX」のご紹介です。
■ヤマハ・TMAX ■エンジン:水冷DOHC4バルブ直列2気筒
■最大出力:46 ps/6,750 rpm ■最大トルク : 5.4 kg-m/5,250 rpm
1995年、快適に長距離を移動できる大型スクーターとして登場し、
国内外で大ヒットを記録した「ヤマハ・マジェスティ250」。
そのコンセプトを発展させ、
さらに高速走行や長距離走行での余裕を持たせるべく
より大きな排気量のエンジンを載せたのが、
2001年にデビューした「TMAX」だ。
しかし、TMAXは、単に排気量を拡大しただけではなく、
フレームやフロントフォークを一般的なバイクに準じた設計として
バンク角50度を確保、前後重量配分を47:53とするなどして
スポーツ走行を可能としたことが、
それまでのビッグスクーターとの大きな違いだ。
そのため、ヤマハではTMAXをスクーターと呼ばず、
スポーツツーリングバイクのカテゴリーに含んでいるほどだ。
一方でシート下には33ℓの収納スペースを確保。
大型スクーターとしての使い勝手も備えている。
エンジンも、通常のスクーターが
スイングアーム側に載せられるのに対し、
TMAXでは、新設計の499cc水冷4スト2気筒を
低重心化を図るためほぼ横倒しにして、
ボディ側のシート下に搭載。
国内版の最高出力は38psで、マジェスティ250の21psに比して
大幅なパワーアップを果たした。
水平ピストン式バランサーによって、振動も抑えられている。
TMAXは、その後2004年に2代目に。
外観の変化は少ないが、キャブレターから燃料噴射に変更、
フロントディスクがダブル化されるなど
機構面の違いは大きかった。
2008年の3代目ではフレームがアルミになり、
2012年モデルでは排気量を530ccにアップするなど進化が続き、
2017年には現行モデルにフルモデルチェンジ。
欧州では、引き続き絶大な支持を得ている。