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【遠藤イヅルの名車カタログ】第13回 ヤマハ・RZ250(1980)

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  • 2016.10.16

イラストレーター遠藤イヅル氏による名車・珍車を紹介するコーナーです。 今週の名車は、誰もが認める名車中の名車「ヤマハ・RZ250(4L3)」のご紹介です!

■ヤマハ・RZ250(4L3) ■エンジン:水冷2スト・ピストンリードバルブ並列2気筒

■最高出力:35ps(26.0 kw)/8500rpm 

■最大トルク:3kg・m(29.4N・m)/8000rpm


1970年代末には、ヤマハ、スズキ、カワサキの各バイクメーカーでは

様々な2ストモデルを発売していたが、排ガス規制の強化などにより

2ストエンジンを積んだバイクの発売が難しい時代となりつつあることが予見された。


そのため、メーカー各社は4ストへの移行を少しずつ進めていくことになるのだが、

ヤマハはそのような時期だからこそ、と得意としていた2ストエンジンを積んだ

最後のスーパースポーツを開発。こうして、ヤマハ・RZ250は1980年に登場した。


RZ250は、ヤマハの市販レーサーだったTZ250のイメージを感じさせた。

水冷2ストパラレルツインというエンジンレイアウト、

そしてボア×ストロークはTZと同じだった。

TZのノウハウも多く投入されたエンジンは最高出力35psを誇り、

139kgという軽量を利してRZに鋭い加速を与えた。

RZの性能は400ccクラスのバイク並みに優れていた。


高出力2ストエンジンというと、ピーキーというイメージがあるが

RZのエンジン特性にはそれがあまり感じられず、

パワーバンドも案外広くて乗りやすかったように記憶している。


パールホワイトのボディに黒いエンジン&キャストホイールが印象を引き締め、

リアサスは当時としては斬新なカンチレバー式を採用するなど、

見た目のカッコよさも抜群。


そして性能も一級だったRZ250は、当時爆発的なヒット作となり、

1980年代のヤマハ、そしてバイクを代表する1台となったのである。


1981年、RZ兄貴分のRZ350を追加、1983年にRZ250は2代目のRZ250R、

1984年にはフルカウルを備えたRZ250RRなどが順次登場したが、

1990年に後継モデルのR1—Zが登場したことで、RZは生産を終了している。


■メーカーのページ: 開発ストーリー  フォトライブラリー  開発者インタビュー

制作・協力

(イラスト・文)遠藤イヅル

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