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【遠藤イヅルの珍車カタログ】第17回 スズキ・スワニー(1980)
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- 2016.12.20
イラストレーター遠藤イヅル氏による名車・珍車を紹介するコーナーです。 今週の珍車は、”昌子のバイク”こと「スズキ・スワニー」のご紹介です。
■スズキ・スワニー(1980) 空冷2サイクル単気筒49cc
■最高出力:3.2ps/5500rpm ■最大トルク:0.5kg・m/4000rpm
このコーナーでこれまでいくつか取り上げている
現在の原付スクーターの源流ともいえる「ファミリーバイク」。
1970年代に隆盛を極めたこのカテゴリーには、
国内大手のスズキもたくさんの車種を投入しましたが、
その中のひとつが、この「スワニー」です。
手軽に気軽に乗れるファミリーバイクとして
ホンダ「ロードパル」(1976年)が爆発的にヒットしたことを受け、
スズキも1978年に「ユーディーミニ」で追随。
イメージキャラクターに歌手の森昌子を起用し、
「昌子のバイク」というキャッチコピーで売り出しました。
続いて1980年には車輪径を14インチとし、
ヘッドライトをフロントのカゴ下に設定したことで
さらにママチャリのような外観になった「スージー」をラインナップ。
そしてさらに同年、現代のスクーターのように
レッグシールドとボディをすっぽり覆うボディデザインを得た
「スワニー」を発売しました。
ですが、実はこのころ既にホンダからは、
フロアを完全にフラットにしたスクーター、「タクト」が発売されていました。
タクトもまた大ヒット作となり、ファミリーバイク市場は
スクーター化が進んで行きました。
そうして見ると、
スワニーはまさにファミリーバイク時代の終わりにふさわしい
過渡期的なデザインだったことがわかります。