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【バイク試乗のススメ】乗ってみなけりゃあ分からない

  • おすすめコラム
  • 2018.11.30

【KAZU中西の鋼騎馬ラプソディ】第17回。数あるバイクの中、自分の愛車は納得した買い物にしたいですよね。今回はKAZU中西さんがバイクを購入するにあたって「乗ってみなけりゃあ分からない」をコンセプトに様々な跨る機会を紹介します。

僕がオートバイに乗り始めた35年前は、二輪専門誌を読んで走行性能をイメージしていました。現代ではインターネット上のインプレ記事や動画などもあって、車輛の情報としてはある程度まで知り得ることでしょう。でも、オートバイは決して安い買い物にならないため、可能ならば試乗してみるのが良いと思います。

  • まずは試乗!イベントや販売店で

【3Dだからこそ質感が分かる】

もっとも気軽に試乗できる機会としては、イベントの試乗会があります。モーターサイクルショーでも触ったり跨ってみるなどして、質感のチェックは出来ます。とは言え、走れない車輛では今一つ実感が湧かないと言うか。僕は毎年春に開催されているKUSHITANI FIT&RIDEにて、試乗の先導役に就いていますが、よく聞く感想としては「イメージと全然違った」があります。例えば、見かけは大柄で重そうだけれど、走らせてみたら軽やかだった…など。先導付きなので、思い通りに色々と試すことはできないかもしれませんが、全体的な走行性能を垣間見ることができると思います。

僕はハーレーダビッドソンの先導担当になることが多く、2018年の春は先導車としてロードキングに乗りました。見かけは重そう!ですが、ハンドルやステップ、シートの位置関係が良くて操縦しやすく、走りも軽やかでした。

関連リンク

クシタニ

http://www.kushitani.co.jp/


【旬な車輌に乗れる】

いつもお世話になっているとか、馴染みのオートバイ販売店があるという人は、販売店の試乗会を活用できます。近年はデリバリー開始直前の試乗車を用意するパターンが多く、購入を検討している新車があるならば、絶好のチャンスと言えるでしょう。

一見してロー&ロングなXV1900CU=レイダーですが、見かけから想像する以上にコーナリング性能が良い!野太く極厚なトルクなので、停止状態からのゼロ発進では、クラッチミートだけでスルスル~っと出られるほどです。


エンジンやフレームの基本コンポーネントはYZF-R25と同じなのに、全く別物の操りやすさを感じます。僕と同年代の人ならば、83yRZ250Rと84yRZ250RRくらいの差があると言えば解りやすいのかな?YZF-R25には無いグラブバーの標準装備もありがたいと思いました。


カウルを脱いだYZF-R1Mと評されるMT-10SP。電子制御の塊みたいなイメージですが、試乗してみればその秀逸さに舌を巻くことでしょう。電制サスは伊達じゃあない!また、意外にも足つき性が良いなと思えました。現在所有しているXJR1300から乗り換えるとしたら、これが有力候補ですね(笑)

関連リンク

YSP沼津

https://www.yspnumadu.jp/


本場のドラッカースタイルカスタムで度肝を抜いたと評しても過言ではないハーレーダビッドソンのブレイクアウトです。初代が登場した当時は、あまりの人気でなかなか試乗できなかったのが記憶に新しいです。ミルウォーキーエイトエンジンを搭載した新ブレイクアウトは、パワーデリバリーの調教具合が秀逸。極太リアタイヤを採用していますが、乗りにくさは感じられませんでした。僕の足の長さではフォワードコントロールが厳しいかな?とも思いましたが、スタッフに訊いたところ少し前に座れるシートがあるそうなので、それに交換してしまえば愉快に操縦できると思います。




ザ・昭和な僕の体格にドンピシャ!と言えるのが、ストリートボブです。跨りの時点でごく自然なライディングポジション。走らせてみても変な癖を感じず、毎日身近にあって欲しいなと思えるほど気に入りました。肩ひじ張らずに、ふらりツーリングを楽しみたい人に向いていると思います。

関連リンク

ハーレーダビッドソンタオカ沼津

http://www.harleydavidson-taoka-numazu.com/



いわゆる「リバーストライク」のカンナム・スパイダー。Cam-amの2018年は、少し小ぶりなライカーを新ラインナップ。海外市場では注目を集めているようです。オートバイとオープンスポーツカーの間にあるような新時代の乗り物ですが、マクロスシリーズや新世紀GPXサイバーフォーミュラシリーズなどのアニメが好きな僕にとっては、今乗れる未来のランドビークル感が好印象です。ABSやトラクションコントロールはもちろん、ステアリングやサスペンションについても最新テクノロジーが盛り込まれており、これこそ乗らずして真価を知り得ない乗り物だと思います。

関連リンク

モータープラザカワイ

http://mtpkawai.com/

  • 教習所で長時間乗れるイベントも存在。レンタルバイクを使えば1日も!

【安心感の高い教習所の試乗会】

当たり前のことですが、新型車の試乗は誰しも初体験。運転技術に自信があっても、いきなり公道へ出るのは少し怖いかもしれません。その点、教習所で催される試乗会は、安心感が高いと思います。バイク女優の望月ミキちゃんと僕がMCを務めるTDSバイク祭り大試乗会では、会場にて田方自動車学校のインストラクターによる見極めがもらえれば、普通二輪運転免許でも大型バイクに乗ることができます。

これぞ教習所のなせる業で、ステップアップを考えている人に好評です。


2018年の秋に開催されたTDSバイク祭り大試乗会では、MC陣も試乗させていただきました。望月ミキちゃんはランブレッタに好印象、僕はファットボブの進化に思わずニヤリ。また、RnineTのスマートなシフトフィールに驚きました。

関連リンク

http://www.tagata-ds.com/


【もっと長時間で試してみたい!】

試乗会は、一度に複数車輛の試乗が可能なため、どれにしようかと購入検討している人に向いていると思います。しかし、長時間の占有試乗は難しく、もっとじっくりと試乗した上で購入したい!という人には物足りないかもしれません。そんな場合にオススメなのが、レンタルバイクです。僕の知り得る限り、どのレンタルバイクショップでも比較的に年式の新しい車輛を用意しており、しっかりとメンテナンスされています。ツーリングを兼ねたレンタルなら、乗車フィールはもちろん、使い勝手まで試すことができます。

ヤマハMAXシリーズのシティコミューターにあたるNMAXです。試乗会ではハンドリングやライディングポジションなどを試せますが、日常での使い勝手まで試したいならレンタルするのが良いと思います。修善寺温泉場の狭い道で難儀することなく、西伊豆スカイラインではさほど力不足を感じることも無く、快適にクルージングできました。土肥金山では、シート下の収納性も確認。



MT-09と基本コンポーネントを共用するネオクラシックバイクです。既に乗っているとか、試乗してみた!という人も多いのでは?僕は年式が変わるたびに、細かな違いなどをチェックしたいため、レンタルして乗ってみます。体格的にはノーマルで問題なしですが、眺めた時のスタイリングで言えば、もう少しローダウンしたいなと思います。このような見方ができるのも、日常に持ち込んでみたからで、試乗経験があってもレンタルして乗ってみると、新たな発見があるかもしれません。


ヤマハの次世代LMW車、トリシティ155です。スピードレンジの高い自動車専用道路を安心して走れるようになっており、その真価を見るためにはレンタルするのが良いと思います。あえて雨天時に乗ってみましたが、滑って転ぶかもという不安感はまったく無し。峠道の上り坂でも、グングン進んでいきます。僕はよく西浦でミカンを買うのですが、シート下のスペースならば、3袋は余裕で入りそうです。



超・秋彩祭へ行く際にレンタルしたCB400SF。「Revo」はデビューイヤーに取材ロケで乗りましたが、久々のCB400SFは随所が進化していて驚きました。より乗りやすく、使い勝手も良くなっているように思います。タイヤの空気圧調整も簡単にできますね。

また、大型バイクだとアクセルを開けられずに退屈なツーリングが、CB400SFだと愉快な道のりになります。途中の高速道路で、2バルブ―4バルブの切り替えを楽しみつつも、燃費はリッターあたり27.3km。ガソリン価格が高止まりしている今日この頃なので、燃費が良くて遊べるバイクは質実剛健な選択とも言えますね。

  • 仕事柄こんな珍しい機会も。

【チャンスは最大限に活かす】

僕は文筆業のかたわら、ラジオDJやイベントMCの他、二輪車の安全運転インストラクターをしています。また、商品開発のプロライダー経験もあるので、それこそ様々なオートバイに乗る機会が多いです。ごく稀に、一般的な生活をしていたら乗ることは無いだろうというオートバイに試乗することもあります。ラッキーだなと思う反面、適正な評価という重責も担うわけで、愉快なバイクライフという観点からすれば、かけ離れているかもしれません。とは言え、評価したデータが反映され、ユーザーの皆様が喜んでくれる様子を見ると、努力が報われたという達成感を味わうこともできますね。

RPMの政府認証マフラーを装着したZ125PRO。僕は6時間の長丁場となるミニバイク耐久レースシリーズ戦「FSWミニろく」での経験や分析力を評価いただき、サーキット走行における実践データ出しに協力しています。この手の「作業」は、ぶっつけ本番の場合が多く、転倒は絶対に許されない状況の中、様々なアクセルワークで性能検証することになるので、プレッシャーがハンパないです。GSF1200Pは、キチンとレストア&メンテナンスされているか?を確認するために、試乗させていただきました。警察の業務車両としてはすでに退役したものでしたが、部品の供給という面では転倒できない車輛であるため、大胆かつ慎重に試乗しました。


【実はこんな車輛にも試乗しています】

いずれお世話になるだろうと思っているシニアカー。どのような使い勝手なのかを知りたく、試乗してみました。実はここ数年、シニアカーが転倒している現場に出くわす機会が多く、正しく使えば転ばないはずなのに何故?と思ったのがきっかけです。発進停止の仕組みや向き変え時の動き、舗装路から不整地など路面変化における操縦性の変化など、色々と試させていただきました。自身が乗らなくても、家族に利用者がいるならば、試乗して特性を把握しておくのも良いと思います。


道交法としては、歩行者扱いとなるシニアカー。初めてでも直感的に操縦できるほど簡単操作で、走破性も想像以上に高いです。これで転倒してしまうのは、段差越えで正しい操作をしなかったとか、斜度のある場所で無理なハンドル操作をしたからなのでは?と思いましたが、試乗車はすこぶる安定性が高く、そのシーンを再現することはできませんでした。

制作・協力

■ライター:KAZU中西

文筆業をメインにステージMCやラジオDJ(FMIS・カズ兄さんのモーターレボリューション)で活躍。

現在Z2(Z750Four=KZ750D)、VMAX(RP22J)、XJR1300(RP17J)を所有

プライベートではTOMCATSというモーターサイクルクラブに所属しツーリングやキャンプを満喫。

オートバイ以外の趣味はモーターボート。


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