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【遠藤イヅルの珍車カタログ】第3回 ホンダ・ビート(1983)
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- 2016.05.23
イラストレーター遠藤イヅル氏による名車・珍車を紹介するコーナーです。 世界の珍しいオートバイを名刺ほどのサイズのふせんに描きつづるこのコーナー、第3回は、「ホンダ・ビート」です。
名車コーナーで、
クルマと同じ車名の「ホンダ・ストリーム」をご紹介しましたが、
このビートもクルマに車名が流用されたパターンです。
2スト50ccのスポーティなスクーターでしたが、
注目すべきはその7.2psという高出力。
同時期のホンダの2スト50ccスクーターが
3.7psしかなかったことを考えると、
驚異的なハイパワーです。
・・・ちなみに7.2psは原付の最高出力の自主規制値でした。
それを達成可能としたのは、
V-TACSという2段階トルク変更機構でした。
でもこれ、自動では切り替わらない手動式。
スイッチは左足もとのペダルでした。
大型バイクのフルカウルがハンドルの下に収まるような、
変わったフェアリングの中にはヘッドライトがダブルで埋め込まれ、
クルマのように丸形メーターは
なんと原付なのにタコメーターつきの4連。
これまた50ccスクーターらしからぬ
本格的なテレスコピック・サスにはスタビライザーも備わり、
高出力エンジンのパワーに負けない足回りも自慢でした。
奇抜な設計と高価格のため販売は苦戦。
1986年には姿を消しました。
でもその名前と姿から記憶に残るバイクとなりました。
■ホンダプレスインフォメーション(1983)