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人とくるまのテクノロジー展 2022 YOKOHAMA イベントレポート!

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  • 2022.06.17

2022年5月25日(水)~27日(金)に、神奈川県横浜市のパシフィコ横浜で開催された「人とくるまのテクノロジー展 2022 YOKOHAMA」のレポートをお届けします!

このイベントは「公益社団法人 自動車技術会」が主催する「将来の車社会を展望する技術展」。

 

会場に484社 / 1,055小間のブースが出展。

 

来場者は「自動車・部品・車体メーカーの設計/研究/実験/開発」の技術者や研究者、自動車産業の各種担当者、教職員、学生などを対象にしていますが、自動車技術に興味がある一般の人も入場が可能です(入場無料。事前登録制)。

 

「世界を変える挑戦を見に行こう。」をテーマにした今回の会場で、二輪関係などの展示があったブースをレポートします!

 

  • 各社の多様な取り組み

■ホンダブース

ジャイロキャノピー e:

ホンダブースは、2050年の「カーボンニュートラル」と「交通事故死者ゼロ」という新たな目標の達成に向けた最新技術を紹介。

 

交換式バッテリー「ホンダ モバイルパワーパック e: 」を活用した事例を展示。

 

ホンダ ジャイロキャノピー e:

 

96V系EVシステムを採用した、屋根付きビジネス用電動三輪スクーター。

交換式バッテリーシステムで、ガソリン給油の手間から解放。

日々の配達業務で使いやすいパッケージ。

コンパクト化した車体に、リバースアシスト機構を搭載。

 

パワーポッド e:

ホンダ パワーポッド e: プロトタイプ

 

ホンダモバイルパワーパックを使用し高品質な電気を供給する、バッテリー着脱式ハイパワーポータブル電源。

家庭用コンセントと同等の定格出力1500W(VA)を取り出せることにより、屋外や非常時の電源などに幅広く利用が可能。

 

ライディングアシスト

二輪姿勢制御「ライディングアシスト」搭載マシン。

 

「二輪車の持つ潜在的リスクである転倒への不安を軽減し、もっと多くの人に安心で爽快なライディングの楽しみを感じる」ことを狙いに開発。

技術コンセプトは「姿勢制御による安全性向上と意のまま操作を両立して、人とマシンの自然な一体感を目指し、より安心して二輪車を楽しむ」。

 

ライディングアシスト

二輪車の困りごとである、車両重量の大きさに比例して大きくなる停車時、低速時の不安感を、二足歩行ロボットの姿勢制御技術「ロボティクス姿勢制御」を応用し、バイクのバランスをアシスト。

 

「ライディングアシスト」は2017年にコンセプトを発表し、技術の磨き込みを継続。

 

出展車は「車体・後輪揺動機構」によって「操舵と車体重心が別々に動かせる」ことにより、「前輪操舵がより自由にできる」「車体ロールを自由にできる」ことで、「バランス安定を取りつつ、ライダーの操縦自由度を拡大」した「ライディングアシスト 2.0」を搭載。

 

ライディングアシスト

 

ブースでは技術の説明、「停止自立デモ(乗車)」と「停止自立デモ(空車)」を実施して、多くの来場者の注目を集めていました。

 

試乗する日が来るのが、待ち遠しい技術です!。

 

■スズキブース

スズキブースは、二輪車、四輪車と船外機を展示。

 

GSX-S1000GT

2022年2月17日発売の新型 GSX-S1000GT。

 

「ツーリング性能を高めた,、全く新しいコンセプトのスポーツツアラー」として欧州をはじめ世界各国で販売を開始したモデル。

国内仕様はツーリング時の利便性を高める、ETC2.0車載器を標準装備。

 

話題の新型車は、大人気でした!。

 

■日立 Astemo ブース

Astemo

2021年1月に日立オートモティブシステムズ、ケーヒン、ショーワ、日信工業の4社が経営統合し「日立 Astemo」が誕生。

 

二輪車用先進システム展示ゾーンで「走る」「曲がる」「止まる」を進化させる統合制御システムと、カーボンニュートラルに貢献する電動パワートレインシステム技術を紹介。

 

Astemo

「協調制御コンセプト」モデル。

アドベンチャーモデル用のパワートレイン関連、サスペンション、ブレーキ、センサーなど、市販車で採用されている電子制御コンポーネントを展示。

 

各部の製品を製造している会社の統合で、新たな成果が出てきているとのことです。

 

「2輪電動車システムコンセプト」モデル。

 

「世界で拡大する2輪の電動化ニーズへの車両全体システム」で、「モータードライブユニット」「システムマネジメントユニット」「バッテリーマネジメントシステム」を提案。

 

■エフ・シー・シー ブース

2050年のカーボンニュートラル達成に向け、電動化に貢献するコア技術、高機能シートの最新技術を紹介。

 

「電動スクーター用CVT」と「2輪車 駆動用のコンパクト・高出力モータ」3種を展示。

 

高機能素材「カーボンナノチューブ」を使った「2輪レース車両用カウル」を製品展開例として展示。

 

■エクセディ ブース

2輪車用の各種製品を展示。

 

「JSBレース車両用 湿式多板クラッチディスク」を展示。

 

Racing Ride Seriesは、高いコントロール性が生み出す滑らかな挙動と、高い耐熱性でロングライフを実現。

ストリートからサーキットまで、シーンを選ばない扱いやすさが特徴。

 

「110~150cc スクーター用 CVTユニット」

車両に合わせた最適な変速特性、クラッチ特性で低燃費に貢献。

 

「モーターサイクル用ライディングサポートクラッチ」

ライダーの負荷低減が可能な独自機構を搭載したMT用多板クラッチ。

 

「高トルク容量化&軽量化の両立」

「操作荷重低減(サポート機構)」

「減速時のショック緩和(リミッター機構)」

 

トルク容量に応じた5パターンのサイズ展開。

トライアンフが660ccエンジンで採用。

 

■日本特殊陶業 (NGK) ブース

「内燃機関の燃費向上やエミッション低減、さらに長年の歴史で培ったセラミック技術を活用した次世代自動車向けの製品」などを展示。

 

プレチャンバープラグ (開発中)

 

「ガソリンエンジンの燃費向上・排ガス低減に貢献」

 

プレチャンバープラグとは「発光部を孔の開いたキャップで覆い、副燃焼室を形成したスパークプラグ」で「副燃焼室内で燃焼したガスを主燃焼室へ噴き出すことで体積着火する」ことで一般的なスパークプラグと差別化。

「高速燃焼化」「全領域運転」を噴孔レイアウト最適化により実現。

「既存スパークプラグの取り付け孔を使用可能」で、従来エンジン設計のまま適用可能。

 

プレチャンバープラグは四輪車向け製品を予定とのことなのですが、大変興味深い技術だと思い取り上げました。

 

■日本3Dプリンター ブース

各種 3Dプリンター展示や、造形サービスなどの相談受付を実施。

 

カーボンファイバー3Dプリンター、金属3Dプリンターや3Dスキャナーなどを展示、実演。

3Dプリンターで出力したバイク用レバーなど、各素材を使用した造形物を手に取って見ることが出来ました。

 

人とくるまのテクノロジー展 NAGOYA が2022年6月29日(水)、30日(木)、7月1日(金)にポートメッセなごやで開催(完全事前登録制)。

 

詳細情報は公式サイトで!

https://aee.expo-info.jsae.or.jp/ja/

 

制作・協力

(取材協力)

公益社団法人 自動車技術会

 

(写真・文)

森井智之

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