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【遠藤イヅルの珍車カタログ】第26回 ホンダ・エキスプレス
- おすすめコラム
- 2017.05.07
毎週お届けするイラストレーター遠藤イヅル氏による名車・珍車を紹介するコーナーです。今週の珍車は、カブじゃないカブ型ビジネス車『ホンダ・エキスプレス』です。このルックスで2サイクル&Vマチック、なかなかの珍車です。笑
■ホンダ・エクスプレス ■エンジン:空冷2サイクル単気筒49cc
■最大出力:5.2ps/6,000rpm ■最大トルク : 0.63㎏/5,500rpm
ということで、今回もかつて存在していたひと味変わった原付バイクを
掘り起こすコーナーになっているこのコーナー、
今回もそんなバイク「ホンダ・エクスプレス」をお送り致します。
市場の要望に合わせて細かく車種分けが進んだ1980年代の原付バイクですが、
新聞配達などの業務用では、やはりホンダ・スーパーカブを中心とした
ビジネスモデルが主流となっていました。
その「ビジネスバイク」の世界に、ホンダが放った画期的なモデルが
1983年に登場した「ホンダ・エクスプレス」でした。
一見すると四角いヘッドライトが特徴的なスーパーカブ・カスタムのような
モダンな装いなのですが、さらによく見ると足元がフラットになっています。
そう、これ、いわばスーパーカブのスクーター版のようなバイクでした。
シート後部にはキャリアを標準装備していただけでなく、
前カゴなどもオプションで用意され、積載性はバッチリ。
前後ホイールもスクーターでは極めて珍しかった16インチ仕様で
悪路走破性の高さもスーパーカブ譲りでした。
それでいてトランスミッションはタクトなどに採用された無段変速の
Vマチックでシフトチェンジを不要とするなど、操縦のイージーさは
スクーターの美点を受け継いでいます。
残念ながらホンダ・エクスプレスはこの代だけで消滅してしまいましたが、
現在欧州ではこのような大径ホイールのスクーターは
一般的な存在となっています。