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アディオス!カワサキショップ山梨 グラシアス!カワサキプラザ山梨

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  • 2020.03.09

【KAZU中西の鋼騎馬ラプソディ】Vol77。今回は、山梨県唯一のカワサキ専門店「カワサキショップ山梨」、そしてその2代目として生まれ変わった「カワサキプラザ山梨」についてです。

  • 山梨県唯一のカワサキ専門店

1976年にカワサキ神静販売(現カワサキモータースジャパン)甲府営業所から独立、創業したカワサキスポーツショップ山梨。僕が初めて訪れたのは、東京から山梨県に移住して間もなく。引っ越しと共に運んできた愛車、FX400Rの調子を見てもらうためでした。思い起こせば約30年前の話になりますね。


当時の社長は、一昨年に他界した吉田英之さん。僕は親しみを込めてオヤジさんと呼び、毎日のように通っていましたが、叱られない日はなかったというほど、おっかないイメージしかないです。僕は10代の頃にロードレースへ挑戦したので、サーキットを走ったことのない人よりは上手く乗れると自負していました。


ある日、オヤジさんは250CSで先行、僕はKDX200SRで後追いした時のことです。直線では簡単に追いつくのですが、カーブのアプローチあたりから一気に引き離される。オヤジさんの第一声は「この、下手くそめ!」でした。確かに!オートバイのパフォーマンスとしては、KDX200SRの方が圧倒的に上。単に僕が下手くそだったと証明されたわけです。


「上手くなりたいか?」「もちろん!オヤジさんに勝つまでやる」これがカワサキショップ山梨の常連組=俗称・吉田塾に入るきっかけでした。塾生になれば、当然のことながら愛車はカワサキ車オンリーになるわけで、オートバイもここでしか買えないから特に疑問は抱かなかったのですが、近隣県のみならず遠方からも修理依頼が絶えなかったです。その理由は、カワサキ正規取扱店の中でも特別な存在だから。山梨県唯一のカワサキ専門店は伊達ではないのです。


よくメンテナンスで持ち込んでいたFX400Rです。低速&高速回転域の調子は良かったのですが、中間からの加速にひっかかりがありました。でも、僕の中ではカワサキ名車中の名車。キングオブカワサキだと今でも思っています。パワーとハンドリングが絶妙にリンクする面白さでしたね。GPZ400Rより断然クイック、スパルタンな走りを見せます。


ショップを通じて、たくさんの友達が出来ました。暇があれば店に寄って、閉店までバイク談義・・・なんてのは日常茶飯事。初代WやZの話もよく聞かされました。


初代社長、吉田英之さんです。普段はキャップを深々と被って斜めに座り、来店すれば「おう、バイク壊したのか?」「なんだ、バイク買いに来たのか?」と、憎まれ口をたたいていました。僕に対する口癖は「バカめ!」「下手くそ」で、おそらく1億回以上言われていると思います。後々に分かったことですが、創業当時はMCFAJのプロダクションクラスでZ2を走らせたり、チームを組んでエンデューロレースに出ていたようです。


常連の先輩方より教えてもらったことは、「吉田さんはなぁ、キャブレターの神様って言われてんだぜ」でした。事実、数日預けただけで、キャブの不調は嘘のように直ってしまう。まるで魔法にかけられたかの如く・・・でした。


また、剛腕テイストな反面、繊細かつ神経質な面もあり、キャブレターの分解整備やバルブタイミングの調整作業時は、工場に誰も入れないという徹底具合。作業中に声をかけると「やめた!今日は店じまいだ」と、シャッターを閉めてしまう始末。


吉田塾では、二輪車安全運転大会の強化選手として鍛えていただきました。砂利道のスラロームセクションがどうしてもクリアできない時、「こんなの無理だよ。できるわけない」と、文句を言ったところ、「じゃあおめぇ、俺がやったらできるんだな」と、目の前で楽々クリア。もう、ぐうの音も出ませんでした。


その後は、あらゆるセクションを問題なくクリアできるまで特訓の日々。できなければ、棒で引っ叩かれたり、松ぼっくりや小石をぶつけられたり、まさにバイクの虎の穴でしたね。


その後、コース内で競争していた時、オヤジさんを追い詰めることができました。「オヤジ、勝ったぜ!」「そうだな。今のは俺がミスした」となり、二輪車安全運転大会に出場。1999年に一般Bクラスで優勝=総合優勝できました。表彰式の後、「ちょっとは乗れるようになったじゃんか、バカめ!」と言われたのは、労いの言葉だと受け取っておきます。

  • カワサキショップ山梨の歴史に一区切りをつける戦友みたいな2代目

オヤジさんの後継者として、1997年に入社した吉田雄介店長。僕はそれ以前から時々顔を合わせていたので、大して違和感はなかったのですが、後に聞いた話によれば当時はオヤジさんと喧嘩の毎日だったとか。


僕はオヤジさんよりも雄介店長の方が年齢的に近く、色々と相談しやすくなりました。雄介店長は、オヤジさんと正反対の親しみやすいキャラクター。カワサキショップ山梨を共に盛り立てていく、戦友のように思っています。雄介店長は、オヤジさんのカワサキショップイズムを継承するだけでなく、二輪車の安全利用や安全運転指導の推進、整備技術の振興についても尽力。今や山梨県の二輪業界において、無くてはならない存在です。


そんな雄介店長より、ある日こんな相談を受けました。「もうカワサキショップ山梨を終わりにしようと思って・・・」なにぃ?それはダメだよ!と返答。「いやいや、早とちりしないで!バイク屋を辞めるという話ではなくて、カワサキプラザ山梨をオープンさせるって話だよ」僕は目を白黒させて驚くと同時に、山梨県からカワサキの灯を消さない!という雄介店長の決断にエールを送ります。これまでありがとう!さようならカワサキショップ山梨。そして、こんにちは&よろしくね!カワサキプラザ山梨。新たな歴史が始まります。


ショップとユーザーという付き合いはもちろん、二輪車安全運転推進委員会・特別指導員仲間、日本二輪車文化協会の理事同士でもある雄介店長。フレンドリーな接客と確かな整備技術というキャラクターですが、やはり蛙の子は蛙。時折、オヤジさんと話しているような気分になります。


僕が初めて雄介店長に仕事の依頼をしたのが、アメリカ1周から持ち帰ったCONCOURSの引き取り。通関の手続きが大変だったようで、大変ご迷惑をおかけしました。


2020年2月時点でのカワサキショップ山梨。工場の工具類に歴史を感じます。


オヤジさんの時代、レースや大会は勝つことが目的でした。雄介店長はみんなで楽しく盛り上がれることが目的。FSWミニろく・グローバルクラスに参戦しています。


デリバリー開始と同時に用意されたZ900RSのレンタルバイク。アップハンドルにカスタムされており、乗りやすさが増したことからリピーターが多いとか。


甲斐市西八幡の県道5号線沿いにオープンするカワサキプラザ山梨。


関連リンク

カワサキプラザ山梨(2020年3月26日グランドオープン)

https://www.kawasaki-plaza.net/yamanashi/

制作・協力

■ライター:KAZU中西

文筆業をメインにステージMCやラジオDJ(FMIS・カズ兄さんのモーターレボリューション)で活躍。

現在Z2(Z750Four=KZ750D)、VMAX(RP22J)、XJR1300(RP17J)を所有

プライベートではTOMCATSというモーターサイクルクラブに所属しツーリングやキャンプを満喫。

オートバイ以外の趣味はモーターボート。


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