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【バイクマナー】ツーリングのお作法

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  • 2020.05.11

【KAZU中西の鋼騎馬ラプソディ】vol86。今回はツーリングのお作法について。周囲に対する配慮を大切に、マナーの良い走行を心がけたいですね。

  • 出先で嫌な思いをしないためのツーリングお作法

燃料と時間さえあれば、比較的自由に何処へでも行けてしまうオートバイ。乗り手自身は、日常から抜け出す解放感や風を切って操縦する面白さを満喫できます。


しかしながら、走る道路は歩行者からクルマ、トラック、バス等も利用する公道であって、途中には民家や観光施設等もあるでしょう。なので、自分勝手に走り回れば、世間的な迷惑行為になることもある。道中や立ち寄った先で見知らぬ誰かに文句を言われることは、誰しも気分が良くないと思うのですが、集団生活においてこのくらいならまぁいいかと寛容でいられる範囲を超えている行動だから、苦情を貰ってしまうわけです。


逆に見知らぬ土地や人々がいるところだからこそ、お互いが気分良くそのひと時を過ごしたいもの。特にマスツーリングでは、他人のふり見てわが身を直す、ではないけれど、ツーリング先での立ち振る舞いは鏡写し。行儀よくとは言いませんが、お互いが笑顔でいられるお作法は大切だと思います。



僕が所属するオートバイ愛好家のクラブは、Open Division Biker Group『TOMCATS』Motorcycle Club(オープンディビジョンバイカーグループ・トムキャット・モーサイクルクラブ)です。結成は1994年、山梨県で発足しました。


僕は2代目のリーダーを務めさせてもらい、現在は3代目と4代目が協力してメンバーを率いています。オンオフ問わず排気量も無制限、子供や高齢者などの交通弱者へは優しく接し、マナーの良い団体行動に努めながらも降りかかる火の粉は払う。どこのグループやオーナーズクラブにも属せないけれど、「自分の尻は自分で拭く」という塩梅で、自らを律することのできるドラ猫のようなバイク集団です。各人の自己防衛意識が高く、メンバー同士であっても社会的に間違った行動については叱責できる。そんな気の合う仲間が自然発生的に現れ、集まっています。



メンバーの目印となっているワッペン=通称カンバンは、20年前にリニューアルしたものを含め3パターン存在します。猫の画が後ろ向きなのは、過去を振り返らない&前進あるのみ!という意で、背中の稲妻キズは色んな修羅場をくぐってきた証。2本の尻尾は、俗世に甘えない孤高の存在であることを意味しています。クラブのルールみたいな決め事は一切無いですが、団体行動だからこそのお作法はあります。


  • ●ツーリングのお知らせは日時と目的地のみ
  • ●交通弱者や出先の地元民に対して最高レベルの思いやりと気遣い
  • ●自分のミスは自分でカバーする

逆に言えば、この程度のスキルが身についていない人は、メンバーになれないのです。


そんなTOMCATSのリーダー経験から、僕がお伝えしたいツーリングのお作法。先ずはマスツーリング編です。主催者またはリーダーは、出発前に参加者各人の本名と居住地、携帯電話番号を確認しておくだけでなく、乗車経験やライディングスキルを可能な限り把握しておきます。



走行シーンでは、出来るだけ車列を短く&小さくするために千鳥隊列を組みます。これは誰がどこの位置?という指定ではなく、参加メンバーの中で自分自身の立ち位置を各人が把握することになります。先頭・中間・最後尾に普段から付き合い意思疎通のできている人を布陣すると良いでしょう。先頭は参加者内で最強(最高・最速ではない)の安全運転マインド&ライディングスキルを持つ者が務めます。道交法の遵守に努めることはもちろんですが、常にバックミラーで隊列の状況を観察しつつ、世間から見られたときにマナーの良い集団だと映るようにリードしていきます。


走行ペースは、参加者の中で最も乗車経験が少ない人に合わせます。先頭以外の参加者は、先頭に無用な気遣いをさせない操縦&いつでも止まれる車間距離のキープを留意。また、信号のタイミングなどで隊列が切れてしまうこともありますから、次の休憩地点や目的地は参加者全員が把握しておきます。これで万が一にはぐれても、携帯電話で連絡を取り合いながら、ツーリングを継続することができます。


途中の休憩スポットは、参加台数の収容スペースを考慮して決めておきます。訪れる予定のスポットに事前確認を入れておくのも良いですね。休憩スポットでは、出来るだけ一か所に固まり、他の通行や往来を妨げない。大声で騒いだり、空ぶかしをしないことも重要。特に出発時は、一斉にエンジンをかける=世間的にはやかましいわけで、分散&タイミングをずらして出発するのも一考です。要は、世間の人々が寛容でいられる範囲を越えないマナーの良さが大切だということですね。


何らかの事情で停車しなければならない時、先頭は車列の長さを考慮して可能な限り他車通行の邪魔にならないよう、道路の端にリードします。先頭以外の参加者は、先頭のそんな動きをよく観察しておくことが大切。わき見運転をしていると追突してしまいます。


給油の際は、スタッフの誘導に従います。特に誘導が無い場合または混雑している場合は、出来るだけ端のレーンに並び、順番に給油します。参加台数の分だけ時間を要しますが、他の利用者やガソリンスタンドに対して迷惑をかけないことになります。給油を済ませたら敷地の端へ移動するか、次の休憩スポットへ走り出してしまうのがグッドマナー&スマートな立ち振る舞いだと思います。


過去の経験から、マスツーリング時の想い出写真は、可能な限り撮っておくと良いです。その一瞬はその参加者だけが共有できたことで、その後に同じ時間・場所・景色に出逢うことは、物理的にあり得ません。また、後にツーリング計画を立てる時、必ずや役立つことと思います。人の記憶は意外に曖昧ですからね。

  • 少数だからこそマナー良くしたたかにこなす

ソロツーリングや2~3人程度のグループツーリングでは、良くも悪くも行動が目立ちます。その理由としては、勝手気ままに走れてしまうから。己を律するハートの強さが、マスツーリングの時より求められると思います。別の言い方をすれば、大衆の中にある個だからこそ、悪目立ちしないようにする。逆にマナーの良い立ち振る舞いは、大衆の好感につながり、より親切にしてもらえるというメリットもあります。僕自身は、どこへ行っても煙たがられることなく、訪れた先の人々に食事やお土産でプラスアルファの恩恵を受けたり、たくさんの笑顔を貰ったりと良いことづくめです。情けは人の為ならず、巡り巡って我が身に返るってことですね。


1人の時は、できるだけ目立たないようにしています。それでも話しかけられることが多いのは、俗にいう「いい人オーラ」が滲み出ているからなのかも(笑)周りに人が集まってきたときは、「マフラーが熱いから気を付けてね」「エンジン掛けますから音と排気ガスに気を付けて。今、エンジン掛けても大丈夫ですか?」などと声を掛けます。たったこれだけのことで、人々の印象は良くも悪くもなりますね。


気の合う仲間同士で連む時は、どちらがリードしていくかを予め決めておきます。途中でリード役が入れ替わることもありますね。周囲に対するマナーの良い行動や配慮は言うまでもないですが、大所帯のマスツーリングと違って移動ペースが上がりがち。仲間を大切に思えば、意図的にペースを落として走ることが事故防止につながり、楽しい想い出だけを持ち帰ることになるでしょう。

制作・協力

■ライター:KAZU中西

フリーランスのモータージャーナリスト。通称カズ兄さん。イベントMCやラジオDJ(FMIS・カズ兄さんのモーターレボリューション)などタレント業でも活躍。観察分析力に定評があり、開発に携わったバイク用品やカスタムパーツも多数。一方では、二輪車の事故防止&安全利用の最前線に立つ『Mr.事故ゼロ』とも呼ばれている。愛車はスペシャルメイドのZ2他。趣味はプレジャーボートのクルージング。

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