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- 2017.07.28
毎週イラストレーター遠藤イヅル氏による名車・珍車を紹介するコーナーです。今回の名車は「BSA・GOLDSTAR DBD34」のご紹介です。

■BSA・GOLDSTAR DBD34
■エンジン:空冷4サイクル OHV 単気筒 499cc
■最高出力:40ps/7,000rpm
BSAはかつてイギリスに存在したバイク製造会社で、
一時期は世界最大規模のメーカーでもあった。
BSAの3文字はバーミンガム・スモール・アームズ
(Birmingham Small Arms Trade Association=BSA)の略称で、
1800年代から優秀な武器を製造していた
バーミンガム地域の武器メーカーが参加していた“組合”を示す。
BSAはこの組合から発足したメーカーで当初は自転車の製造を手がけていた。
自転車メーカーがそのままバイクの製造を開始することは一般的で、
BSAも同じように1900年代に入ってから次第にバイクメーカーに転身。
優れた技術と性能、高い耐久性を誇るエンジンが評判となって大きく発展した。
BSAのバイクには名車が多いが、
1938年から1963年まで製造された「ゴールドスター」は白眉の存在と言える。
ゴールドスターは戦前の高性能モデルから付与されていた
「レッド・スター」「ブルー・スター」「エンパイア・スター」などの「スター」シリーズのひとつ。
戦後もBSAはバイクラインナップの拡充や開発を怠らず、
ゴールドスターも復活を果たしてマン島のTTレースにも参戦を開始して連勝を重ね、
当時世界最速バイクの称号にふさわしい活躍を見せたのだった。
ゴールドスターには350ccと500ccのエンジンがあり、
戦後はそれぞれB32、B34と呼ばれたが、
年式や仕様によって車名頭に「Y」「Z」「B」「C」「D」などが冠されて区別される。
最後のゴールドスターとなった「DBD34」は1956年に登場したモデルだ。
ゴールドスターの最後を飾るにふさわしい性能と美しいボディを持ち、
世界中のバイクファンを今なお虜にする名車中の名車である。
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