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【遠藤イヅルの名車カタログ】第41回 スズキ・GSX1300R 隼(Hayabusa)

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  • 2017.12.11

毎週イラストレーター遠藤イヅル氏による名車・珍車を紹介するコーナーです。今週の名車は、昨年ニンジャH2が発売されるまで、市販車最速バイクの地位を15年以上君臨した「スズキ・GSX1300Rハヤブサ」のご紹介です。発売18年経過するロングセラーでもありますね。

■スズキ・GSX1300R 隼(Hayabusa)1999モデル ■エンジン:4ストローク 水冷DOHC4バルブ直列4気筒1298㎤

■最高出力:175ps(129.0 kw)/9800rpm ■最大トルク:14.1kg・m(138.3N・m)/7000rpm


日本のバイクが世界に誇る1000ccオーバーのフラッグシップモデルは

1990年代に競争のピークを迎え、

各社ともに性能、最高速度で激しくしのぎを削っていた。

その競作にひとつの区切りをつけたのが、

「スズキ・GSX1300R隼」だ。


最高速度290km/h超で名を馳せた「カワサキ・ZZR1100」、

その速度を塗り替えたことで話題になった「ホンダ・CBR1100XX」は

ともに300km/h前後の速度を出せる性能を持ちながら

車格を感じさせないハンドリング、快適性を備えた

「扱いやすいフラッグシップモデル」だった。


それを追うようにして、

20世紀も終わりが近づいた1999年に隼が登場する。

隼は175psを発生する1.3ℓエンジンを搭載し、

徹底して考慮された空力性能も手伝って

最高時速312km/hというブッチギリの数値を達成。

スピードメーターに刻まれた「350」という数字が

伊達じゃなかったことを証明した。


隼の特徴は、その有機的でボリュームある外観と性能だけではなく、

「アルティメットスポーツ」とメーカー自らが銘打ったように

これだけの大きなバイクでありながら、

一層乗り易さが与えられていたことだった。


刺激を受けたカワサキは「ZX-12R」で隼に戦いを挑んだが、

そのときすでにメイン販売エリアの欧州では

「300km/hは危ない」という声が多くなり

結局、最高速度は隼が勝者のままとなった。


インパクトが大きい隼は発売直後から人気を博し

スズキを代表するバイクになった。

2008年モデルで2代目となり、2014年からはいよいよ

日本でも欧州仕様と同じ197psエンジンを積んだモデルが

正規で販売されるようになるなど、いまだ高い人気を持ち続けている。

制作・協力

(イラスト・文)遠藤イヅル

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