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【遠藤イヅルの珍車カタログ】第41回 Velocette(ヴェロセット)LE
- おすすめコラム
- 2017.12.18
毎週お届けするイラストレーター遠藤イヅル氏による名車・珍車を紹介するコーナーです。今週の珍車は、かつてイギリスの白バイとして採用されていた「Velocette(ヴェロセット)LE」のご紹介です。
■Velocette(ヴェロセット)LE ■エンジン:水冷水平対向2気筒サイドバルブ192㎤
前回(第40回)の「メゴラ」に引き続き、
今回も欧州の変わったバイクをお届け致しましょう。
その名も「ヴェロセットLE」。
英国のメーカー、ヴェロセットが
戦後間もない1948年から発売したバイクです。
エンジンはサイドバルブ、水平対抗(フラットツイン)192ccでした。
実はこのバイクは「珍」と呼ぶには申し訳ないような気がするのです。
確かに箱形のボディは他に類を見ないものですから、
「変わったバイク」であることに間違いはありません。
でも、こんなに変わったデザインなのに、
英国では20年以上も製造され続けました。
その理由のひとつが、警察のバイクに採用されたこと。
でもヴェロセットLEが支持されたわけは、
それだけではないと思います。
ヴェロセットLEは当時としてはとても静かなバイクでした。
ヘンテコな外観ですが、
マン島TTレースで勝ち続けるほどの高い信頼性と技術を持っていた
ヴェロセットのバイク造りの技術が
しっかり反映されていたのです。
ちなみに、現在のバイクでは当たり前となった技術、
SOHCエンジン(初めて量産車に積んだ)やフットシフトなどは、
ヴェロセットで初採用されたそうなのです。
その話からだけでも、
ヴェロセットというメーカーの技術の高さを窺い知ることが
出来ると思います。