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【遠藤イヅルの珍車カタログ】第47回 トライアンフ・ティナ Triumph Tina
- おすすめコラム
- 2018.03.18
毎週お届けするイラストレーター遠藤イヅル氏による名車・珍車を紹介するコーナーです。 今週の珍車は、1962年トライアンフが作ったスクーター「トライアンフ・ティナ Triumph Tina」のご紹介です。
■Triumph Tina(トライアンフ・ティナ)■エンジン:空冷2ストローク単気筒100cm3
■最大出力:4.5ps/5000rpm
いつの世でもスクーターは手軽で便利な乗り物ですよね。
そのため「え、スクーター作っていたの?」と思うようなメーカーにも
案外、歴史の中にスクーター生産の記録が残っているものです。
イギリスを代表するバイクメーカー・トライアンフにも、
実はスクーターがありました。
それが「ティグレス(Tigress)」と「ティナ(Tina)」でした。
ティグレスは1958年に登場。
エンジンは2スト単気筒175ccと4スト2気筒250cc
の二本立てというちょっと大きなスクーターで、
1695年まで製造されました。
一方のティナは1962年から1970年まで販売された
2スト90ccを搭載した小型モデルでした。
ティグレスは4速ミッション、ティナな無段変速でした。
どちらも1950年代のバイクらしい曲面主体の鉄ボディを持ちますが、
ティナはさらにシート下を絞り込んだ壺のようなデザインが特徴です。
また、スクーターなのにちゃんとキャブトンマフラーに
なっているあたりに英国らしさが滲み出ています。
トライアンフはこの頃買い物用3輪バイクの開発にも
躍起になっていました。スクーターの販売も含めて、
メーカー内ではトライアンフのバイクが築き上げてきた
ブランドイメージには良くないのでは?という声もあったそうです。
トライアンフは結果としてその後終焉を迎えますが、
これらバイクの存在も少なからず影響を与えていたのかもしれません。