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【遠藤イヅルの珍車カタログ】第53回 ホンダ・ジャスト
- おすすめコラム
- 2018.06.24
毎週お届けするイラストレーター遠藤イヅル氏による名車・珍車を紹介するコーナーです。 今週の珍車は、「ホンダ・ジャスト」のご紹介です。過去のホンダ3輪シリーズにはこんなカジュアルな3輪バイクがあったのですね。
■ホンダ・ジャスト(型式:A-TB09)■エンジン:空冷2ストローク単気筒49cm³
■最高出力:3.7PS/ 6,000r/min ■最大トルク: 0.47kgf・m/ 5,000r/min
ホンダのスクーターには後輪が2輪の3輪車「スリーター」が多く、
その代表に配達に大活躍中の「ジャイロ」があります。
ジャイロは1982年にジャイロ・Xとしてデビューしました。
しかしジャイロは当初ビジネスバイクではなく、
悪路走破性を高めた多目的&レジャー用でした。
1980年代のホンダのスリーターは他に
未来的なフォルムの「ストリーム」、
女性をターゲットにした「ジョイ」、
バギーのようなデザインを持つ「ロードフォックス」、
そして今回紹介する「ジャスト」がありましたので、
いかにホンダがスリーターを充実させていたのかがわかります。
ジャストはスリーターが持つ走行安定性を押し出したバイクで、
3輪車ならではの低速走行時の直進性の高さと
スクーターが本来持つ軽快性を
開発コンセプトに盛り込んでいます。
事実上の兄弟車となるジョイと比べて
トランスミッションは2速オートマに。
外観デザインには当時のスクーターらしい姿が与えられ、
使い勝手の良いパーキングロックも備えていました。
新感覚ライドを楽しめるスリーターシリーズですが、
「ジャイロUP」「ジャイロキャノピー」のバリエーションを生み出し、
現在も新車で購入が可能なジャイロ(とジャイロキャノピー)以外は
発売後数年で早々に姿を消してしまいました。