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【遠藤イヅルの名車カタログ】 第62回 ホンダ・GL1100アスペンケード

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  • 2018.10.28

毎週イラストレーター遠藤イヅル氏による名車・珍車を紹介するコーナーです。今週の名車は、ホンダゴールドウィングの歴史の中から、2代目のモデルとなる「GL1100アスペンゲート」のご紹介です。アスペンゲートという意味が気になって調べてみたところ、メキシコの二輪ラリーイベント(アスペンケードラリー)が語源で、アスペン(樹木)+ゲート(列になって行進)の造語のようです。

■ホンダ・GL1100アスペンゲート ■エンジン:水冷4サイクルOHC2バルブ水平対向4気筒1085cc

■最大出力:81ps/7500rpm ■最大トルク:9.2kg-m/5500rpm


ホンダのゴールドウイングといえば

バイクながらもVWやポルシェもびっくりのフラットエンジンを積み、

オーディオなどの豪華な装備やバックギアまで備わる

究極の大型グランドツーリングバイクとして知られる。


その始まりは1974年、“ネイキッド”モデルだったGL1000。

エンジンはホンダ発採用のフラット4(999cc)で、

シャフトドライブの採用もホンダ初だった。

ガソリンタンクをシート下に配し、

トランスミッションをエンジンの下に置く構造にするなど

低重心化を行ってハンドリングも追求されていた。

発売は北米向けだったが、

製造は埼玉製作所狭山工場だった。


1980年には排気量を1085ccに拡大して

二代目ゴールドウイングGL1100となり、アメリカ生産に移行。

初代よりホイールベースは延長されて

アメリカンバイクらしさが強調された。

そして1981年に「ザ・ゴールドウイング!」と呼びたくなる

ソファ風シート、大型カウル、パニアケースを持つ

「GL1100インターステート」が登場。

ステレオサウンドシステムもオプション設定されていた。


そして1982年にはインターステートをさらに豪華にした上位機種

「アスペンケード」を追加している。

アスペンケードにはオーディオ、CB無線、

液晶メーター、エアサス用空気圧調整機構などが奢られ、

車重は318kgにも達した。

外観では2トーンカラーがよりゴージャスな雰囲気を作り出していた。


GLシリーズはその後1984年にGL1200となり、

1988年にはついに1520cc、そしてフラット6!エンジンが積まれた

GL1500が登場。

ゴールドウイングの存在感を不動のものとしたほか

日本でも発売が開始されて人気を博した。


余談だが1984年のアニメ「聖戦士ダンバイン」では

第1話で主人公のショウ・ザマがバイクに乗って登場するが、

そのバイクがGL1100アスペンケードである。

制作・協力

(イラスト・文)遠藤イヅル

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