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【遠藤イヅルの珍車カタログ】第63回 スズキ・セルペットMA

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  • 2018.11.18

毎週お届けするイラストレーター遠藤イヅル氏による名車・珍車を紹介するコーナーです。 今週の珍車は、スーパーカブの大ヒットを追従したスズキのビジネスバイク「セルペットMA」のご紹介です。発売は1960年、現代でも通用するモダンなデザインは、現行スーパーカブC125にも見えなくもないですね。世界初の4速ロータリーチェンジを搭載した画期的なバイクでしたが‥

■スズキ・セルペットMA ■エンジン:空冷2サイクル単気筒49㎤

■最大出力:4.0ps/8,000rpm ■最大トルク:0.38kg-m/7,000rpm


戦後の混乱期や復興を支えたモペッド。

自転車にエンジンをつけた簡易的バイクです。

1958年にスズキは自転車というよりはバイクに近い

プレスフレームを採用した「SM−1」を発売しました。


モペッドの決定版になるかと思いきや、

1958年にはホンダが「スーパーカブ」を発売。

ペダルがない「純バイク」に昇格しただけでなく、

経済性や耐久性にも優れていたことで

大ヒットしたことは説明するまでもありません。


そうなると追随するのは世の常。

ヤマハ、カワサキ、ヤマグチなど各社が「カブ型」の

50ccバイクを発売していきます。


スズキも1960年、「セルペットMA」を送り込みます。

後発となるスズキがセルペットMAに与えた特徴は

モダンなデザインでした。


4psを誇る2ストエンジンは加速に優れ、

トランスミッションは世界初の4速ロータリー式を搭載。

セルモーターの搭載も特筆です。


しかしこの斬新なデザインもここまで。

後継の「セルペットM30」は一気に

スーパーカブそっくりのスタイルに。

その後スズキのビジネスバイクは、

「U50」「スーパーフリーF50」を経て

「バーディー」に結実。

しかし残念ながら、2018年現在バーディーの生産は終わっています。


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画像出展:ラビットさんのブログ セルペットMA-1

制作・協力

(イラスト・文)遠藤イヅル

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