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【遠藤イヅルの名車カタログ】 第64回 ホンダ・CBX750F“ボルドール”

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  • 2018.11.25

毎週イラストレーター遠藤イヅル氏による名車・珍車を紹介するコーナーです。今週の名車は、現代まで続くホンダ・ボルドールシリーズの中から「ホンダ・CBX750Fボルドール」のご紹介です。赤×シルバーのカラーリングはウルトラマンカラーなどと言っていた記憶があります。旧車と言われる年代でもなく現代のバイクでもなく、中古バイク市場では中途半端なポジションになっていますが、隠れた名車ではないかと思います。

■ホンダ・CBX750F “ボルドール” ■エンジン:空冷4サイクルDOHC4気筒747cc

■最大出力:77ps/9500rpm ■最大トルク:6.5kg-m/7500rpm


ホンダのナナハンといえばインライン4(直4)、という時代があった。

それを決定付けたのが1970年の「CB400Four」だ。


その後1978年になってDOHCヘッドを備えた

「CB750K」にフルモデルチェンジ、

そして1979年には欧州のレースで活躍した「RCB1000」の

スポーティなイメージを取り入れた「CB900Fボルドール」の

日本仕様「CB750F」が登場した。


しかしこれらの空冷直4エンジンは

DOHCだが1気筒あたり2バルブのままで、

ライバルメーカーが4気筒の採用を始めたことで

アドバンテージが少なくなっているのも事実だった。

そこでホンダは1982年、

4バルブエンジンの空冷直4エンジンを投入した。


まずはアメリカン風の「CBX650カスタム」に搭載、

翌年には「CBX750F」に積まれたこのエンジンは、

CBX750Fで77psを発生。

6速ミッションの採用も新しいポイントだった。


翌1984年には「CBX750 ホライゾン」を追加。

リア16インチホイール、シャフトドライブなどを装備し、

ツーリングバイクとしての性格を強めたモデルだった。

そして今回取り上げるのが1985年にデビューした

「CBX750Fボルドール」だ。

CBX750Fをベースにフルカウルを装着、

ツアラーらしさを強調していた。

2000台の限定発売車だったが、記憶に残るシルバー×赤のカラーリング、

CB900Fボルドールから受け継いだネーミングなどで

今なお印象深いバイクとなっている。


なお、ボルドールとはフランスで開催されている

「ボルドール24時間レース」から取られている。

フランス語で書くと「Bol d’or」。

「d’or」は「黄金の〜」を表し、

「Bol」は「ボウル(料理などで使うアレ)」なので

直訳すると「金杯」という意味になる。


■メーカーのページ:ホンダPRESSインフォメーション

https://www.honda.co.jp/news/1985/2850510.html

制作・協力

(イラスト・文)遠藤イヅル

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