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【遠藤イヅルの名車カタログ】 第67回 カワサキ・Z400FX(E1)
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- 2019.01.13
毎週イラストレーター遠藤イヅル氏による名車・珍車を紹介するコーナーです。今週の名車は、ヨンフォア以降、途絶えていた4気筒マルチの口火を切った「カワサキ・Z400FX」のご紹介です。現代の中古バイク市場の中でも、絶版車として人気の高い車両です。その後のGPZやゼファーに引き継がれるカワサキを代表する名車です。
■カワサキ・Z400FX(E1) ■エンジン:空冷4スト並列4気筒DOHC2バルブ399cc
■最大出力:43ps/9500rpm ■最大トルク:3.5kg-m/7500rpm
1975年の免許制度改正で生まれた「中型免許」で乗れる
400cc以下のバイクは、当時ホンダCB400FOURしかなかった。
しかしコスト高などから1977年には生産が終わり、
400ccマルチは市場から消えてしまった。
その間隙を縫うように、カワサキは1979年に
最高出力43psを誇る直4DOHCエンジンを搭載した
Z400FXを送り出した。
久しく途絶えていた400ccクラスの4気筒モデルだっただけでなく
クラス初のDOHCヘッドの採用、
海外仕様のZ500譲りの大柄な車体、
Z1−RやZ1300、Z750FX/Z1000 MkIIなどをイメージさせる
無骨で四角いデザイン、男らしいイメージから大ヒット作となり、
1981、1982年のクラス最多販売車にもなった。
このバイクのデビューはフォロワーを各メーカーから発売せしめ、
400ccマルチの戦国時代が開かれる端緒となった。
“フェックス”の愛称で親しまれた
Z400FXの最初期型は「E1」と呼ばれ、
カラーリングの変更を小刻みに行いってE2、E3となった後、
機構面でのブラッシュアップを行ったE4に進化していく。
特筆すべきは、ユニトラックサスを採用するなどさらに発展した
後継モデルのZ400GPが1982年に登場してからも
フェックスが再販(E4B)されたことだろう。
それだけZ400FXが高い人気を保ち続けていたことがわかる。
ちなみにZ400FXといえば、
新谷かおるのバイク漫画「ふたり鷹」で
ふたりの主人公、佐渡鷹と東条鷹が
最初に乗るバイクとして登場することを添えておきたい。