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【遠藤イヅルの名車カタログ】 第68回 ホンダ・CB400T ホークII(1977)
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- 2019.01.27
毎週イラストレーター遠藤イヅル氏による名車・珍車を紹介するコーナーです。今週の名車は、CB400FOUR(ヨンフォア)の後継として登場した「CB400TホークⅡ」(初期型やかんタンク)のご紹介です。 当時、このクラスの排気量だと4気筒より2気筒の方がエンジン効率が良く、ヨンフォアよりもパワーがあって高回転型のスポーティなエンジンだったそうです。 現代では燃費やコンセプトが違いますが、4気筒のCB400SFのVTECエンジンの方が2気筒のCBR400Rよりパワーが出ています。
■ホンダ・CB400T ホークII ■エンジン:空冷4ストロークOHC 2気筒395cc
■最大出力:40ps/9500rpm ■最大トルク:3.2kg-m/8000rpm
ホンダの400cc4気筒バイク、CB400FOURは
1975年から設定された400cc以下の「中型免許」制度に合わせて
排気量を398ccにして対応した。
しかしそれによってエンジンのバリエーションが増えるなどして
コストの高いバイクとなってしまったため、
ホンダは2気筒のCB360Tの後継も含めた新型車を
2気筒モデルとすることを決めた。
そして1977年に登場したのが「CB400T ホークII」である。
デビュー当時のホークIIは
「やかん」と呼ばれた丸っこいタンクによって
CB400FOURのシャープな印象から一変。
シートも肉厚でアップハンドルのスタイルからは
スポーツバイクという印象が薄いのは事実だった。
しかしホンダはこのクラスは2気筒で十分と考え、
“ヨンフォア”の後継車にふさわしい凝ったエンジンを載せてきた。
そのエンジンは空冷4スト395ccSOHC直2。
聞いただけでは平凡だが、
吸気2、排気1の1気筒あたり3バルブを備え
点火方式はCDIで最高出力40psを確保しただけでなく
バランサーシャフトによって振動も抑えられており、
ボア70.5×ストローク50.6mmという
超ショートストロークで
高回転まで気持ち良く回るエンジンだった。
鈍重なイメージのホークIIだが、
実は充分に速いバイクだった。
しかもとても乗りやすかったのである。
ホークIIならホークは?ということなのだが、
こちらはCB250Tのペットネームだった。
CB400Tを基本として249ccにしたエンジンを積んでいたが、
ホークもまた超ショートストローク設計だった。
ホークシリーズは1978年のマイナーチェンジで
タンクを四角く作り直して早くも「やかん」から脱却。
同年にはCB750Fのようなスポーティなスタイルを持つ
CB400N ホークIII/CB250N ホークも登場。
CB400T/CB250Tの最終年式となる1980年には
CB400N/CB250Nが
“スーパーホーク”CB400D/CB250NAへと
進化を果たしている。