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【遠藤イヅルの名車カタログ】 第70回 スズキ・バンディット250(GJ74A)
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- 2019.02.24
毎週イラストレーター遠藤イヅル氏による名車・珍車を紹介するコーナーです。今週の名車は、90年代、250クラスの4気筒モデルであったスズキ・バンディット250のご紹介です。ホーネットやバリオスなどと人気を二分したモデルで、高回転のエンジンサウンドはイチバンだったという噂です。
■スズキ・バンディット250 ■エンジン:水冷DOHC4バルブ並列4気筒248㎠
■最大出力:45ps/14500rpm ■最大トルク:2.6kg-m/10500rpm
1989年は、のちに大ブームとなるネイキッドバイクが
各社から相次いで登場した年だった。
先導を切ったのはカワサキ「ゼファー」。
レプリカ全盛だった時代に、突如カウルを捨て去った
シンプルなバイクの登場だった。
そして2ヶ月後にはスズキが「バンディット400」を、
ホンダが「CB−1」を送り出していく。
バンディット400は、70、80年代風で角ばっていたゼファーと異なり
有機的なフォルムを持っていた。
また、通常のダブルクレードルフレームを持たず
エンジンそのものをフレームの一部に使用する
ダイヤモンドフレームを採用したこともトピックだった。
そして6ヶ月後、バンディット400をベースに
GSX−R250の水冷エンジンを積んだ「バンディット250」が登場した。
400と同様にセパレートハンドルかバーハンドルを選べるのも特徴だった。
バンディット400譲りの大きな車体、外観のイメージ以上に鮮烈な走り、
まだライバルには不在だった250ccネイキッドというキャラクターから
ヒット作に。1991年にはロケットカウル付きのLimitedを追加、
1995年には2代目にフルモデルチェンジして
可変バルブタイミング機構を備えた「バンディット250V」を発売するなど
2000年の生産終了まで10年以上愛されたロングセラーバイクとなった。
バンディット250のデビュー後、
各社からクォーターマルチが次々と市場に投入され、
ホンダ「ジェイド」、「ホーネット250」、ヤマハ「ジール」、
そしてカワサキの「バリオス」などがライバルに名乗りを上げた。
バンディット250の直接的な後継は、
ライバルだった「バリオス」の2代目「バリオスII」のOEM車
「GSX250FX」というのも興味深い。