他カテゴリ記事を絞り込んで探す
【遠藤イヅルの珍車カタログ】第73回 アマゾネス1600(Amazonas 1600)
- おすすめコラム
- 2019.04.28
毎週お届けするイラストレーター遠藤イヅル氏による名車・珍車を紹介するコーナーです。 今週の珍車は、ワーゲンビートルの空冷エンジンを搭載したアマゾネス1600のご紹介です。アマゾネスっていうネーミングがいかにもブラジルらしい。
■アマゾネス1600(Amazonas 1600)
■エンジン:空冷4サイクル4気筒1600cm³
■最大出力:56ps ■重量:384㎏
筆者は昭和46(1971)年生まれなのですが、
多分、僕に近い世代だと、
「世界一大きなバイクは何?」と質問されたら、
「アマゾネス」と答える方が多いのではないでしょうか。
アマゾネスは、サンパウロのメーカー、
アマゾン・モト・エスペシア(Amazonas Motos Especiais)が
1978年から製造していた大型バイクです。
その名を有名にしたのが、バイクなのに、エンジンに
VWビートルの空冷フラット4を選択していたことでした。
なぜビートルのエンジン?ということなのですが、
ブラジルには古くからVWの現地法人があり、
様々な空冷VWの生産が行われていました。
VWはブラジルの国民車なのです(現在も)。
そのため空冷リアエンジンのシャーシが手に入りやすく、
ブラジルのコーチビルダーは、こぞってビートルベースの車を
登場させていました。
つまり、バイクにもこのエンジンを積んでしまおう、と考えるのも、
至極当然の流れだったのですね。
1.6ℓのフラット4エンジンは、
ツインキャブで50馬力ほどのパワーを持っていましたが、
バイク自体が370kg以上もあったので、
最高速度は150km/hに達しなかったようです。
しかし、この「エンジンありき」のような荒削りなデザインが
好ましいバイクでもありました。
イラストは警察仕様です。
こちらは、68psまでチューンされていたようです。
<画像出典> Tanshanomi's Snap Judgments