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【遠藤イヅルの珍車カタログ】第76回 スズキ・スクランブラーAC50
- おすすめコラム
- 2019.06.09
毎週お届けするイラストレーター遠藤イヅル氏による名車・珍車を紹介するコーナーです。 今週の珍車は、1968年発売の「スズキ・スクランブラ―AC50」のご紹介です。令和となった現代でも、ちょっとした”スクランブラ―ブーム?”・・流行は繰り返されるものでしょうか。
■スズキ・スクランブラーAC50 ■エンジン:空冷2スト単気筒49㏄
■最大出力:6.0ps/9000rpm ■最大トルク:0.5kg/8000rpm
1960年代のスズキ50ccスポーツモデルは
「50M12」、「KS50」を経て「AS50」に発展。
2スト50 ccエンジンも
KS50からはCCI分離給油、AS50ではロータリーディスクバルブを採用し、
進化を続けていきました。
そして1968年にAS50をベースにしたスクランブラー、
「AC50」が登場しました。
ところが、AC50とAS50は実によく似ているのです。
スポーツとスクランブラーといえば外観上の差は大きいと思うのですが、
この両バイクではハンドル高さ(AC50はアップハンドル)、
タンクデザイン(AS50の方が薄い)、シートの形状(AS50はシングル風)、
フェンダーの長さ(AS50の方が長い)などの差異があっても、
よく見るとやっと気がつく、というほど似ているのです。
その印象を強くするのが、
スポーツ、スクランブラーともに車体が共通で、
さらにアップマフラーだったこと。
この当時のスズキでは、スポーツモデル、スクランブラーモデルどちらも
アップマフラーを備えていたバイクが多かったのですね。
そのため、なんとAS50はAC50の登場によって
1970年になってカタログ落ちまでしてしまう羽目に…(笑)。
一方AS50はその1970年にマイナーチェンジ。
タンクデザインがシャープなものに。シートの厚みも増しています。
レトロ感あった銀×赤のカラーも一新、ストライプが入って
1970年代感を獲得したものの、
翌1971年には本格的なオフロートモデル「ハスラー50」が登場。
AS50も消えて行くことになりました。