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【遠藤イヅルの珍車カタログ】第77回 ホンダ・タクト(1980)
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- 2019.06.23
毎週お届けするイラストレーター遠藤イヅル氏による名車・珍車を紹介するコーナーです。 今週の珍車は、珍車カテゴリーではなく、1980年代大ヒットした原付スクーター初代「ホンダ・タクト」のご紹介です。イメージキャラクターはピーター・フォンダでした。
■ホンダ・タクト(AB07) ■エンジン:2サイクル強制空冷49㏄
■最大出力:3.2ps/6,000rpm ■最大トルク:0.44kg-m/4,500rpm
いや、ちょっと待ってほしい、
「タクト」は“珍車”じゃない、「名車」でしょう、
という声が聞こえてきます。
そうなんです。わかっているのです。
僕はこちらでもう一つ「名車」コーナーも描いているのですが、
“名車”の数も膨大なため、
原付やミニバイクは極力こちらに集約することにしています。
と、前置きが長くなってしまいましたが、今回は「ホンダ・タクト」です。
日本のスクーター市場は
1976年デビューのステップスルー型スクーター、「パッソル」、
それに対抗してホンダが1980年に送り込んだ「タクト」で花開きました。
タクトはホンダ初のステップスルー型スクーターで、
スクーター自体もM85「ジュノオ」以来久しぶりでした。
シンプルなデザインの車体に
ファミリーバイク「カレン」ベースの2スト50ccエンジンを搭載。
スカートでも乗れるステップスルー型の威力は大きく大ヒットを記録し、
熾烈だったホンダとヤマハの原付ウォーズをさらに過激にしました。
初代タクトはバリエーションも多く、
セルスターター付きの「DX」、サイドトランクを備えさらに高級感を増した
「フルマーク」も用意されていました。
タクトは現在もなおホンダの原付スクーターとしてその名を残しており、
現行モデルは2015年登場の8代目にあたります。
当初ベトナム製でしたが、2016年に国内生産に戻しています。