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【遠藤イヅルの珍車カタログ】第78回 スズキ・マメタン50
- おすすめコラム
- 2019.07.14
毎週お届けするイラストレーター遠藤イヅル氏による名車・珍車を紹介するコーナーです。 今週の珍車は、日本型アメリカンバイクの先駆けの一つとなった「スズキ・マメタン50」のご紹介です。車名”マメタン”は当時の雑誌で一般公募で決まったようです。豆のようなタンクだから、という説もあるようです。
■スズキ・マメタン50 (OR50) ■エンジン:空冷2ストローク単気筒49㏄
■最大出力:5.5ps/8,000rpm ■最大トルク:0.51kg-m/7,000rpm
1970年代には、遊び心溢れる50ccバイクが多数売られていました。
名前からしてユーモラスな「マメタン50」も、
まさにそんなバイクです。
マメタン50は1977年に登場しました。
アメリカンチョッパー風のボディに
50ccロードスポーツの「RG50」の2ストエンジンをデチューンして搭載。
ユーモラスな外観と裏腹に、5.5psのパワーは十分以上で、
チョッパースタイルによる後ろ寄りの重心バランスで
発進時、気をつけないとウィリーしそうな勢いになるという
意外なバイクでした。
アップハンドルにテールが持ち上がったシート、
角度がついたフロントフォークを持つ
チョッパー風のバイクはこの当時まだ斬新で、
マメタン50が登場した後に相次いで「ヤマハ・XS650スペシャル」
「ヤマハ・SR250」「ヤマハ・XS250スペシャル」
「スズキ・GN400E」などが相次いで登場していることからも、
マメタン50は日本型アメリカンバイクの先駆けの一つとも言えます。
マメタンは登場翌年の1978年に
タコメーター、ディスクブレーキを装備した
「マメタン50カスタム」、さらに1979年には
キャストホイール化した「マメタン50E」に発展しました。
50ccアメリカンでは、1980年にヤマハが「RX50スペシャル」、
1982年にカワサキがAV50を、
1986年になってホンダも「ジャズ」を送り出しています。