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【遠藤イヅルの名車カタログ】第87回 ホンダ・GB250クラブマン

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  • 2019.11.17

毎週お届けするイラストレーター遠藤イヅル氏による名車・珍車を紹介するコーナーです。 今週の名車は、1960年代風の伝統的なスタイルを持つ単気筒ロードスポーツバイク​「ホンダ・GB250クラブマン」のご紹介です。

■ホンダ・GB250クラブマン ■エンジン:‎4ストローク単気筒249cc

■最高出力: 30PS / 9,000rpm ■最大トルク:2.5kgm / 7,500rpm


1980年代前半は、レーサーレプリカ勃興の時代。

そんな中、トラディショナルでクラシックなスタイルを持って登場した

「ホンダ・GB250クラブマン」は、逆に新鮮に感じられた。


この時代は映画「トロン」が代表するような、「未来感」「SF的」

な雰囲気がもてはやされていた時代。

クルマでも、デジタルメーターや電子装備が未来を感じさした。


GB250のベースになったのは、ロードスポーツ「CBX250RS」。

前任の「CB250RS/RS-Z」の空冷単気筒エンジンはDOHCヘッドとされて

最高出力は30psに。

軽量な車体と相まって、スポーティなライディングを楽しめた。


フレームをはじめ多くの部品をCBX250RSと共用したGB250は、

クラシカルなブリティッシュ・バイクのイメージとは異なり

高回転型エンジンでブレーキもディスク。内容的には最新モードだった。

130kgという車重の軽さもCBX250RS譲りで、

クラブマンレーサーの名を背負うにふさわしい軽快なバイクに仕上がっていた。

価格も抑えられており、“カフェレーサー”へのカスタム素地としても

人気を博していった。


その後、GB250はタンクのデザインを変更するなど小改良を行って

商品力を増していったが、

1997年の生産終了までフルモデルチェンジはなく、

後継モデルも用意されなかった。


250ccクラスのクラシカルなバイクは

「カワサキ・エストレヤ」「スズキ・ST250」が市場を引き継いだが

どちらも近年生産を終えており、

2019年現在、このクラスで同様のバイクは存在しない状態が続いている。

制作・協力

(イラスト・文)遠藤イヅル

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