【遠藤イヅルの珍車カタログ】第88回 スズキ・チャンス

■スズキ・チャンス 　■エンジン：空冷2ストローク単気筒49cc

■最大出力：4ps/5500rpm　■最大トルク：0.54kg-m/4500rpm

この珍車コーナーは、気がついたら

日本の「原付バイク図鑑」の様相を呈していますが、

現代に残っていて珍車になってしまったバイクたちも、

発売されていた当時は珍車でもなんでもなかったことは

ここに登場するバイクの名誉のためにも

書いておかねばなりません。

あの頃はなんとも思ってなかったけれど、

いま見てみると車種が膨大に過ぎて

むしろ興味深く面白い80年代のスクーターも、

ごくふつうに売られていましたものね。

今回ご紹介するチャンスは、

スズキの50ccスクーターの中でも上位モデルといえる存在。

エレガントなデザインにメッキモールやピンストライプを施して

高級感を漂わせていました。

実際に価格も高めで13万円以上もしました。

この価格はジェンマとほぼ同じでした。

3速オートマチックの採用や片持ち式のフロントサスも

ジェンマと同様。

安価モデル、女性用、スポーティなどの区別によって

車種を増やすのはまだわかるのですが、

価格帯や装備レベルも同じようなスクーターを

1社で複数カタログに載せていたあたり、

ほんとうにこの頃はスクーターの車種が多かったんだなあと