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【遠藤イヅルの名車カタログ】第90回 ホンダ・アフリカツイン RD04
- おすすめコラム
- 2019.12.29
毎週お届けするイラストレーター遠藤イヅル氏による名車・珍車を紹介するコーナーです。 今週の名車は、ホンダ・アドベンチャーの雄「アフリカツイン」のご紹介です。
■ホンダ・アフリカツイン RD04 ■エンジン:水冷4ストローク647㏄
■最高出力: 57PS / 7,500rpm ■最大トルク:6.1kgm / 5,500rpm
このコーナーの第88回では、
ヤマハがパリ・ダカール・ラリーで勝利を重ねた原動力となった
「ヤマハ・XTZ750 スーパーテネレ」をお送りした。
そこで今回は、そのライバルだったホンダが1988年から発売した
「ホンダ・アフリカツイン」をご紹介したいと思う。
スーパーテネレの回でも書いた通り、
パリダカで活躍したYZE750TやYZE850R/TRXは、
市販車であるXTZ750 スーパーテネレをベースとしていた。
一方、アフリカツインは1986年から1989年まで
パリダカで4連覇を達成したNXR750のレプリカバイクだった。
24ℓの大型タンク、丸目2灯のヘッドライト、アルミスキッドプレート、
ナックルガードなどを装備したアフリカツインは、
見るからにラリーレイドバイクそのものの魅力的な外観を持っていたが、
角断面の高張力鋼を用いたセミダブルクレードルフレーム、
エアアシスト付きフロントサス、
リアのダンパーはリザーバータンク付き分離加圧タイプなどの
凝ったメカニズムによって、優れたオフロードマシンとしての評価も得ていた。
1988年の登場時のアフリカツインのエンジンは、
1気筒あたり3バルブのSOHC・647cc45度Vツインで、
ブロスと同じエンジンのセッティングを変えて搭載していた。
1989年と1990年のパリダカ・市販車クラスではなんと優勝もしており、
オフロードバイクとしての高い性能を証明している。
1990年には排気量を742ccに、最高出力を57psにアップしたほか各部の小改良を行なって「アフリカツイン750」に発展。
型式もRD03からRD04に変更されている。
そして1997年にはフルモデルチェンジ。
外観が変わっただけでなくフレームも新設計となり、型式はRD07となって、
2000年まで生産された。
2000年で一旦火は消えてしまった。アフリカツインの系譜だが、
ホンダが2013年からパリダカ(現、ダカール・ラリー)への参戦を
復活させたことに伴い、
「CRF1000L Africa Twin」としてアフリカツインの名前が復活。
マルチパーパスバイクとして高い人気を得ている。