他カテゴリ記事を絞り込んで探す
【Honda】ホンダコライドンプロジェクト取材会レポート
- おすすめコラム
- 2025.03.31
実物大の動く(!?)コライドン!Honda発、ワクワクが止まらない取り組みのレポートが届きました!
2025年3月7日(金)に、「ホンダコライドンプロジェクト」取材会が行われました。
これは「コライドンにまたがって自由自在に移動してみたい」を叶えるプロジェクト。
「Hondaの本気が子どもの夢になる」をスローガンに、二輪事業の設計思想や技術を応用。
「夢を原動力に人や社会によろこびを提供したい」という、Hondaの想いが込められています。
3日間行われたイベント初日の様子をレポートします。
会場は、東京都港区青山のHonda ウエルカムプラザ青山。
午後の一般公開に先駆けて、メディア向け取材会が行われました。
ベールをかけられた状態を前にして、期待がふくらみます。
-
伝説のポケモンを再現!
コライドンは、ゲーム「ポケットモンスター スカーレット」の中で出会うことができるモンスター。
物語のキーになる伝説のポケモンを「ほぼ実物大」で再現しました。
トークセッション登壇者(左から)
坂本順一氏(ホンダコライドンプロジェクト推進責任者 本田技研工業株式会社 二輪事業企画部)
荻原和也氏(ホンダコライドン開発責任者 本田技研工業株式会社 二輪事業企画部)
プロジェクト発足のきっかけは、2024年3月にお披露目された「トヨタミライドン」の存在。
「次はホンダがコライドンを」との声があつまり、坂本氏が企画書を作成し提出。
「面白そう。やってみよう」と、ひとつ返事でOKとなりプロジェクトが始動。
7月にはポケモン社に熱い想いを提案。
「やるからにはホンダにしかできないチャレンジを」とのもと、社内で有志を公募。
若者を中心とした約40名は、二輪、パワープロダクツ、先進技術研究所所属などの混合チーム。
メンバーの作業は勤務時間中に行いましたので、組織全体で開発をサポート。
この日はスペースの関係で静止状態での展示でしたが、内容の詳細が聞けました。
ホンダの技術を使ったコライドンの実現は、たいへん興味深いものでした。
-
先進の技術を応用!
そのひとつが「しっそうけいたい」の形で自立させること。
二輪での自立は「ホンダライディングアシスト」にも採用された、先進のバランス制御技術がベース。
前後の足の動作は、ASIMOのヒューマノイドロボット研究から応用。
2輪+ASIMOの技術をつかった制御によって、ホンダらしさを表現。
顔、目、瞼、眉毛などの、細かい部分も動作が可能。
カラーリングは、ホンダレーシングカラーの3色(赤、青、白)で、今回はオリジナルを作成。
グラデーション部は、職人技の塗装で表現。
ハンドルにあたる青い部分にはウレタン素材を採用し、やわらかい触感に。
足や口先のシボの表現はリアルさを追求した、こだわりのテクスチャー。
フォルム維持のため、前後の「うきぶくろ」の中に小径タイヤを内蔵し、電動で駆動。
10歳前後(身長140cmくらい)が乗車を想定し、10~15km/hでの移動を目指しています。
どうやったら楽しさが伝わるかを求めた結果、新しい開発スタイルのヒントになったそうです。
-
一般公開時は多数が来場!
午後から一般公開がスタート(公開期間 3月7~9日)。取材会後に改めて会場に行くとすごい熱気でした。
さまざまな年代の人々が、コライドンを囲んで撮影していました。
その際に会場にいた坂本氏に個別にお話が聞けました。
今回は静止状態でしたが、中身のメカはすでに完成しているとのこと。
脚は四足歩行の動物のような交互に足をだす低速時と、左右がシンクロする高速時の動きを想定。
この動きに連動して、二輪でバランスを取りながら人が乗車して移動するという高度な動作。
外観の素晴らしい造形の中には専用の配線があり、その制御の詰めを残しているそうです。
全てが動作した状態の次回のお披露目に向けて、さらなる期待が高まります!。
ウエルカムプラザ青山のクローズ前にお披露目をしたい、ということでこの日の発表となりました。
コライドン展示期間中に特別に置かれたフルカウルスポーツバイクも来場者に大人気でした。
「ものづくりで日本を元気に」との想いは、会場の様子からもたしかに伝わりました。
ウエルカムプラザ青山(Honda 青山本社ビル )は、クロージングイベント開催中(入場無料)。
閉館の2025年3月31日(月)までの特別展示では、1985年から現在までの道のりを振り返ります。
(取材協力)
本田技研工業株式会社
(写真・文)
森井智之