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ライダーに応急救護を教えるRESCUEBIKEさんを取材!

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  • 2022.06.20

【岸田彩美のバイクの楽しさ無限大】vol.138。スペイン留学から帰国したあやみん。今後もスペインのバイク事情について発信していただきましょう!

こんにちは。岸田彩美です。実は4月末にスペインから日本に完全に帰国しました。

まだまだスペインのオートバイ文化など、伝えきれていないことがたくさんあるので、今後も発信してまいります。

今回は、スペイン・バルセロナに拠点を置く「RESCUEBIKE」のホルヘさんにお話をお聞きしました。

SNSでライダー向けの応急救護を教えている様子を発見し、取材申し込みをしたら快く受け入れて下さいました。

 

【目次】

1.バイクと応急救護の必要性

2.講習の現場

3.応急救護の今後

 

  • バイクと応急救護の必要性

まずスペインと日本の応急救護の違いですが、私たちは車やバイクの免許を取得する際に必ず応急救護を講習する必要があります。

しかしスペインでは筆記試験(マークシート)のみ。実際にマネキンを使ってAEDを使用することや止血方法を学ぶ機会はないため、もしもの際は見ているだけになってしまう場面が多いんだそうです。

また日本は大きなショッピングセンターや駅など、AEDが設置されている場所が増えていますが、スペインではほとんど無いんだそうです。

ホルヘさんは専門学校卒業後、夏の期間、ライフセーバーとして務め、冬の期間は警察など企業向けに応急救護を教えていたそうです。(免許を取得していれば教えることが出来るそうです)

またホルヘさんご自身もライダーということもあって、スポーツマンたち(オートバイや自転車の選手やチームを含む)に教育がしたいと一年半くらい前に会社を立ち上げ活動しているのです。

やはり生身で乗る乗り物なので、脆く傷つきやすいからと。このような会社は他にないので、自分で会社を立ち上げたそうです。

もし森の中をツーリングや自転車でトレーニングをしている最中に事故や転倒をしたら、救急車が到着するまでの間に、安全な最初の対応が出来れば命が助かるかもしれない。

応急救護の大切さを意識づけ、講習を受けた人たちが行動できるようにしたいと言っていました。負傷してから10分間が非常に大切だそうです。

 

  • 講習の現場

こちらはバルセロナのハーレーダビッドソンの店内で応急救護を教えている様子です

このように身近な場所で教えてもらう機会があれば、参加しやすいですよね。

 

またこちらは取材時に持ってきていただいたAEDはスイス製のもの。

片手で持てるくらいのコンパクトサイズで、バイクに乗る時でも容易に積載可能。こんなに小さなAEDがあるなんて知りませんでした。

日本円で約14万円くらいするとのことですが、みんなが持つ必要はなく、例えばツーリンググループに一つあれば、命が助けられるかもしれないから、一つ備えておくことが大切だとおっしゃっていました。

またRESCUEBIKEのホームページでは、プロ用の止血帯や圧迫帯など、応急手当に必要なものも手軽に購入できるようになっているので、どんなものが扱われているのか、興味がある方はぜひ覗いてみて下さいね。

 

また毎年年明けすぐに開催するダカール・ラリーですが、どのチームも勝つために装備に資金を使うが、なぜ応急手当てにお金をかけないのか疑問に思ったそうです。

今年2022年“Pedrega Team”が心臓保護のためのAEDをレースに持ち運ぶことになりました。

 

またレースが開催される前にホルヘさんはチームのもとへ行き、スタッフへ応急救護をレクチャーしたそうです。

 

この取り組みは歴史上初だそう。

 

 

砂漠や悪路で行われるレースなので、すぐに救護が来ないことはイメージもしやすいですが、今まで対策をしてこなかったという点について驚きましたし、この活動をきっかけに、このような取り組みがどんどん増えたらいいなと思います。

 

  • 応急救護の今後

今後の目標として、スペインのスポーツマンたちの応急救護の教育を変えること。そしてもしもの際、その講習を受けた人々が適切な行動ができるよう、これからも応急救護を広めていきたいと言っていました。

 

また緊急時にドローンを使用してAEDだけをすぐ現場に運べるようにすることや、救急バイクとして、救急車が来るまでの間の最初の応急救護活動が出来るよう、計画をしていると言っていました。

今回お話を伺って、スポーツマンに特化した応急救護講習をしていることが非常に興味深く、スペイン各地で講習を行っているため 積極的に活動している様子が伺えました。

しかし、もし目の前で事故が起きた際に、私自身ちゃんと手当ができるのか不安な面もあります。正直なところ忘れてしまっていることも多く、冷静に行動出来るかわかりません。

調べてみると、全国の各自治体の消防署にて救命救急講習が行われていますので(不定期)興味がある方は、自分が住む地域の消防本部のホームページを確認してみて下さいね。

またRESCUEBIKEのように、バイク屋さんで気軽に講習が受けられるようになると、より多くの方に復習を兼ねて勉強できる機会が増えそうだな…と思い、今回記事を書かせていただきました。

ですが、基本は安全運転することが一番大切!事故無く怪我無く…これからも楽しいバイクライフを過ごしていきましょう!

最後までご覧いただき、ありがとうございました。

 

RESCUEBIKE様サイト

 

もしもの時に。

日本救急医療財団 全国AEDマップ

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制作・協力

岸田彩美

バイクの窓口編集部

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