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電動バイクメーカーTorrotの工場見学しました①

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  • 2023.02.14

【岸田彩美のバイクの楽しさ無限大】vol.145。バルセロナにある電動バイクメーカーTorrotの工場見学してきたあやみん。その様子を届します!

こんにちは、岸田彩美です。

MotoGP最終戦観戦後、実はバルセロナにある電動バイクのメーカーTorrot(トロット)さんの本社・工場にお邪魔していました。

 

現在日本ではモーターリストさんが代理店として輸入しているTorrotですが、お子様向けの電動バイクに力を入れているメーカーです。なぜ子供がターゲットなのか、どんな考えを持って製品を開発しているかなどを実際にお聞きしたく、お邪魔させていただきました。なお現在日本で発売しているモデルは、Torrot kidsシリーズのモトクロス、モタード、トライアルモデルです。

 

ジローナと呼ばれるバルセロナから車で約1時間弱のところに本社兼工場があります。ジローナはゲーム・オブ・スローンズの舞台として知られているジローナ大聖堂が有名です。

 

  • ミュージアム見学からスタートです!

今回案内してくれたのはエステファニアさん。一緒に同行した友人も快く受け入れてくださり、ありがたかったです。

入口に入って右手にはずらりとミュージアムが広がります。

Torrotの歴代車両からプロトタイプモデルまで展示されているので、この空間にいるだけでもワクワクしちゃいますね。

1948年に創業し、現在に至るまで紆余曲折あったそうですが最終的に企業の権利を得て現在に至ります。当初の名前はTerrotだったそうです。

 

こちらのスクーター、以前はmovingという名前で車両提供をしており、スペイン・バレンシア内にシェアリングバイクとして普及していました。現在は提携を取りやめ、車両名も“muvi“に変わり、ドイツ国内で同じくシェアリングバイクとして使われています。

また警察車両としてセルビア共和国で使用されているそうです(特別仕様となっているそう)なお車両の名前の由来はmovimiento mejor(スペイン語で直訳すると、よい動作)からきているのではないかとのこと。

 

スケートボードを取り付けられるPARKモデル

 

 DHUNA(デュナ)モデルなど派生モデルも多数。

スペイン語でDHUNAはHを抜かすとDUNA…スペイン語で砂丘という意味。そこからインスピレーションを受けているそうですよ。なおシートは皮のスウェードになっており触り心地スベスベ。カラーリングも可愛い。私たち女子3人、満場一致でDHUNAが一押しバイクとなりました。しかしmuviを日本で発売するとなると、仕様変更を行う等、コスト面などハードルが高いそう。

その為現在日本ではTorrot  kidsのみの輸入・販売となっているそうです。

 

Kidsモデルですと、2011年MotoGPのレース中に亡くなったマルコ・シモンチェリを追悼・敬意を表すために製造されたモデルも限定発売されたそうです。

印象がガラリと変わりますね。

 

また折りたたみ電動バイクもプロトタイプとして展示がありましたが、

自転車も製造・発売をしていたため、当時の自転車を持っている人からの連絡を受けて展示車両として受け入れているものもあるんだそうです。

なお2階には事務部門、3階には研究・開発するR&Dセンターまでが同じ建物内。情報伝達がスピーディに行われるのが想像できますね。

 

  • 工場の中を見学へ

工場は入口に入って左手に進み、扉を開けると広がります。

バイクを組み立てる作業の様子を見たり、普段入る事ができない場所を見させてもらえて貴重でした。お邪魔した日は、一緒に工場を使用するRIEJU(リエフ)の車両組み立て中であったことと、社外秘が多かったので写真を撮れるところは限られていました。

 

なおRIEJUはスペインフィゲレスに本社を構えるオートバイメーカー。以前女性向けトレーニングを主催しているスペイン出身の女性ライダー サンドラ・ゴメス選手が今年のパリダカ出場時に乗ったオートバイメーカー。工場では、日によって組み立てるバイクを変えるそうですが、別のオートバイメーカーも同じ工場・ラインを使用して組み立てる…1工場1メーカーだけではないという事も面白いと思います。

ゆっくりと動く作業ラインを使用してフレームやタイヤなどを取り付けて車両が組み上がっていくのですが、工具を使用して手作業にてバイクを作り上げていきます。なおTorrotの車両は1日40台生産が可能だそう。

個人的には、デカールを貼るメカニックさんの作業に目を奪われました。気泡が入らないのはもちろんのこと、とにかく作業が速い!ラインはずっと動き続けているので、止めて作業するわけには行きません。ずっと見ていられるくらい無駄のない作業でした。

一年を通して夏と冬のバケーション前が繁忙期。長期休暇前に楽しんでもらうためのプレゼントとして送る人が多いためだそうですよ。なおヨーロッパの方の夏休みは長くて心から羨ましいばかり。三週間から一ヶ月まとめて休暇を取る事は当たり前なのです。またスペインでは休日に挟まれた平日を休みにすることも多く、

例えば火曜日が祝日だったりすると間の月曜日もお休みになります。

実はTorrotでは“Volcon“という車両も生産しています。こちらはアメリカ・テキサス州に本社を置くメーカーで、南米やアメリカ向けの車両だそうですがTorrotと契約を結んでおり、車体はTorrot KidsだけどVolconという名前で発売をしています。通常のTorrotカラーは青色ですが、この車体は深緑色(Volconのコーポレートカラー)です。シックで大人っぽいイメージの車体に仕上がっていて、印象は全然異なりますが、素敵でした。Volconはアメリカ・南米を中心に発売してしているメーカーとのこと。

他にも通常ラインナップには無いmuviのオリジナルカラーの車両も発送待ちで並べられていたりと、

柔軟に対応できるのも魅力だと感じました。

 

前半はここまで。お話をたっぷりと伺ったので、次の記事もぜひ楽しみにしていてください。

 

最後までご覧いただき、ありがとうございました!

 

Torrot

Manufacter of electric motorbikes - Torrot

 

制作・協力

岸田彩美

バイクの窓口編集部

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