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【一葉的バイクの小窓】vol.10 ベトナム・ハノイ。24時間バイクが飛び交うバイク王国

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  • 2017.01.07

ベトナムでは、バイクが最もポピュラーな交通手段。一番人気は125cc。平均一家に2台。

ベトナム人の朝は早い。

5時頃からクラクションの音がプップーと街に鳴り響く。

  • バイクはベトナム人の大事な足

7時頃になると出勤ラッシュ。

学生、サラリーマン、おじちゃん、おばちゃん、みんなみんなバイクで通う。

バッチリ化粧してスーツを身にまとい、ハイヒールを履いている女性も見かける。

いいのかなあ、身体のラインぴったり超ミニスカート。(もちろん、パンツ丸見えです)

買い物もバイクに乗ったまま、横着な人もたびたび見かける。

なんでもアリだ。


子供、大人、子供、大人。とくっついて四人乗り。

サンドウィッチみたい。

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幼い子供をちょこんとお腹に乗せて移動している人を多く見かける。

これは許される行為らしい。

誰一人として不安な表情を浮かべている子供はいない。

むしろ嬉しそうだ。なかにはぐっすり寝ている子もいる。

みんな慣れたものだ。


排気ガスのにおい、クラクションの音も、生活の一部。

この国では、生まれたときからバイクのある生活に慣れ親しんで、

大人になっていくのだ。

  • みんな大好き世界のHONDA

かつては、自転車大国。今は、バイク。

「20年くらい前は、バイクはとても高価だった。バイク一台で家を買えるくらいだったよ」

とタクシーのおじちゃん。(怪しいベトナム語と英語ミックスでコミュニケーション)

バイクの価格が下がったことで、著しく普及して今に至る。

メーカーはHONDAが圧倒的人気。

誰に聞いても、

「ああHONDAが一番だ」というようなことを自信満々に言う。

でも、ヤマハやスズキもバンバン走っているよ。

と指差して言うと、

首を振ってホンダだと言い張る。

で、最終的には私が折れる。

「……そうかそうか、HONDAはすごいね、ありがとう」

「HONDA、ナイス」

と親指でグッドという手つきをし、笑顔で会話が終わる。


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バイクを自分好みにカスタマイズ。

シールを貼ったり、シートを張り替える。

カスタマイズ用品店が軒を並べる通りもある。


たまに、250cc以上のバイクを見かけるが、

あきらかに、ベトナム人ではないようだった。

一台だけKTMのDUKEを見かけた。

それもどうやら欧米人のようだった。
  • 想像していたよりも事故が少ない

車間距離?もあってないようなもの。

ぶつかるまでがOKな距離。

信号なんてまるで無視、一方通行はたまに逆走もある。という感じ。


こんなにゆるくて事故ないの?

10年程前までは、非常に事故が多かったらしい。

理由として、ヘルメットをかぶる習慣がなかったこと、

飲酒運転OKだったこと、

道路整備が整っていなかったこと。などが挙げられる。

警察もせっせと取り締まりしているのだとか。


ヘルメットは、街の至るところで売っている。

女性用は、髪型を崩さないように、ところどころ穴が開いているものもある。

だいたい、7~8万ドン。日本円にすると400円前後。

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まだまだ課題は多いように感じるが、ベトナムのおじちゃん曰く、

「最近はグッド。じぇんじぇん大丈夫。問題ないよ~」

らしい。

確かに私が一週間滞在している間、車の事故を2回目撃したのみで、

バイクの事故は、一度も遭遇しなかった。


最初は、ベトナムで道路を横断することは、とても怖かった。

バイクが右から左から飛び交ってくる。

でも、何度か経験するとコツをつかんだ。

平然と道を渡り切ることができるようになるから、慣れとはすごい。

右手を斜め下に伸ばし手首で、バイクを払いのけるような仕草をしながらゆっくりと歩く。

決して止まってはいけない。また、怖いからといって走ってもいけない。

平然とゆっくり。

これがポイントだ。


流れに乗る。

これが重要。


止まることなく

平然とゆっくり。


……。


これ、今年のテーマにしよ。

制作・協力

(文・写真)中村一葉(なかむらいちよ)

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