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- 2021.03.24
【KAZU中西の鋼騎馬ラプソディ】vol.129。たくさんのバイクを相棒にしてきたKAZUさん。今回はXJRシリーズをフィーチャーしてもらいましたよ!
所有歴で言えば150台オーバー、原付から大排気量まで、僕は40年近くの年月をかけて様々なバイクに乗ってきました。
パワー、乗り心地、積載性、走破性、軽量さなど、それぞれにズバ抜けた特徴があり、乗っている時期にはあまり気にしていなかったけれど、振り返ってみれば凄いバイクだったのだなと思うモデルばかりです。
そんな中で、これまで二輪専門誌等でも激押ししてきたのがXJRシリーズです。雨の日も風の強い日にも、短距離ロングランを問わず、街乗りからレースまで、乗って乗って走らせまくってきたからこそ、知り得た性能があります。
現在、新車販売は終了しており、中古車で入手するしかないのですが、キチンとメンテナンスされてきた整備記録がわかる車両なら、XJRシリーズは買って後悔することの無いバイクだと思います。
逆に言えば、乗りっぱなしのメンテナンス不足でも、そこそこ走ってしまうバイクなので、履歴のしっかりしたXJRシリーズを紹介してくれるショップ選びも重要だなと思います。
- これまでの相棒XJR達
10万キロ超まで乗りまくった04年型XJR1300です。
ボルトオンパーツでカスタムしたり、ノーマルに戻してみたり。北は宮城県、南は熊本県と、ロングツーリングも難なくこなし、サーキットのスポーツ走行でも随分と楽しませてもらいました。
主にサーキット走行&レース用で乗ったXJR400Rです。
特に面白かったのは、FSWのレーシングコース&ショートサーキットでのスポーツ走行。延長約1.5kmとなるレーシングコースのストレートでは、リッターバイクにぶっちぎられるのですが、コーナリングフィールドではいとも簡単に追いついてしまう。ラップタイムで言えば、2分10秒台くらいはさほど頑張らなくても出ちゃいます。
サーキットのスポーツ走行やカスタム、ロング&キャンプツーリングと、これまた乗りに乗りまくった07年型以降のXJR1300です。
低中速回転領域のトルク感がモリモリで、アクセル操作はキャブ車よりキャブ車らしいFI仕様。巷では、クラッチレリーズのOリングがウィークポイントと言われがちですが、僕は定期交換部品の一つだと思っているので、特に不満なく乗れました。
- 点検目的に分解
機械ものは調子の良い時は分解しない!僕はこれをポリシーとしていますが、10万キロ走ったバイクのエンジンがどうなっているのか?それも気になります。
これは04年型XJR1300が10万キロを超えた時に、中身をチェックした時の話。点検整備作業はYSP沼津にお願いしましたが、どこを点検しても規定値内。傷や損傷も全く無しで、交換部品はガスケット類のみでした。
結果的ですが、XJR1300のエンジンはタフネスということになります。
ついでにキャブレターも分解点検。百聞は一見に如かず!で、フロートは若干変色していますが、フロートチャンバーは至ってクリーンです。
これは、ほぼ毎日乗っていたからだと推測。たまにしか乗らないバイクだと、フロートやフロートチャンバーはひどく汚れていたりしますからね。
逆に言えば、10万キロ超までNOオーバーホールで問題なかったわけで、XJR1300はやはりタフネスだと思います。
- 性能を維持するためのメンテナンス
07年型以降のXJR1300は、キャブレターに代わってFIシステムを搭載しています。
点検を要する部分としては、スロットルバルブ周辺の汚れやインジェクターの目詰まりくらいかな?と思います。
僕は、ガソリン添加剤系のインジェクションクリーナーを定期的に使用していました。
愛車の性能維持に日常的なメンテナンスが欠かせないのは、これまでお伝えしてきたとおりですが、XJRシリーズについては本当に基本的なメンテナンスで性能を維持しやすいと思います。
僕は空冷エンジン車に乗る場合、レースシーンでは100%化学合成油、それ以外ではミネラル系=鉱物油を使い、入れ過ぎにならないオイルレベルとオイルプレッシャー=油圧管理にこだわっています。
水冷車ではいつも水漏れに悩まされていますが、XJRシリーズやZ2ではオイル漏れで難儀したという思い出がなく、僕の乗り方に空冷エンジン車が合っているのだなとも思います。
■ライター:KAZU中西
フリーランスのモータージャーナリスト。通称カズ兄さん。イベントMCやラジオDJ(FMIS・カズ兄さんのモーターレボリューション)などタレント業でも活躍。観察分析力に定評があり、開発に携わったバイク用品やカスタムパーツも多数。一方では、二輪車の事故防止&安全利用の最前線に立つ『Mr.事故ゼロ』とも呼ばれている。愛車はスペシャルメイドのZ2他。趣味はプレジャーボートのクルージング。
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