他カテゴリ記事を絞り込んで探す
【バイクメンテナンス】カズ兄のZ2メンテナンス
- おすすめコラム
- 2020.04.03
【KAZU中西の鋼騎馬ラプソディ】Vol80。今回は、カズ兄の愛車Z2のメンテナンスについて。ドライブチェーンの調整や消耗品の交換など、参考にしたい情報が盛り沢山です!
-
付き合い方によって異なるメンテナンス
一口にオートバイのメンテナンスと言っても、乗り方や使い方、使用状況によって、どこまでやればいいのか?が異なると思います。
ストリートレベルでは乗り出す前に運行前点検が必須。ネンオシャチエブクトウバシメとかブタと燃料と言われる点検項目です。
レーシングユースの際は、消耗品類のコンディションチェックと交換になると思います。
どこまでやるかについては、極論で言えば稼働している部分は毎回新品交換がベストでしょう。
しかし、そんなことは現実的ではない。部材や構造を考慮した上で目安とされている使用限度を超えないことが、見極めのポイントになると思います。
これまでの経験で言えば、使用時間(または走行距離)を目安に、消耗品については目についた時にチェックしています。
伊豆に住んでいると、それこそ多くのツーリングライダーを見かけるのですが、その4割くらいがメンテナンス不足だと言わざるを得ないです。
レンタルバイクだと返却から貸し出しの間に点検整備しますので、キチンと整備されているなと見受けますが、少しカスタムされている車両や比較的に年式の新しい車両ほどノーメンテ状態です。
実際、注油等はしているのでしょうが、正しいやり方なのかは疑問。弛みの調整については、張りすぎか弛ませ過ぎか・・・という具合です。
その他ではバッテリーの充電不足、オイルや冷却水の漏れについての無頓着なども、意外に多く見かけます。
僕は日常的に乗るオートバイに関して、ドライブチェーンのメンテナンスが重要だと思っています。
エンジンタイプや排気量に適したドライブチェーン選びはもちろん、弛み量や注油の状況によって、加速力や燃費が変わってくるからです。
なので、少しでも時間が取れる場合は、門柱型リフト・ツルゾー君で吊り上げ、1リンク1ローラー毎に清掃と注油をします。
走り終わりから次の走り出しまでに時間が無い場合は、クイックメンテナンスになりますが、最低でも注油だけはしっかりやります。
YSP沼津に教えてもらい、通販で購入したRKジャパンのメンテナンスセット。折り畳み式のノズルになって、収納性が良くなりましたね。
清掃や注油作業でどうしても汚れてしまう部分や、油分を着けたくないパーツはあると思います。僕は新聞紙を使って養生します。
先ずは清掃作業。クリーナーの缶を軽く振って中身をシェイク。ウエスに噴射、しみ込ませます。
ジョイントリンクを目安に、クリーナーをしみ込ませたウエスでチェーンの汚れを拭き取ります。
少しずつ場所を変えてしごきながら、ローラーやリンクの稼働具合もチェックします。
走行状況によってひどく汚れてしまった場合は、チェーンにクリーナーを直接噴射する方法もありますが、クリーナーは1日ほど乾かないので、チェーンルブを塗るまでの時間が勿体無い。基本はウエスにしみ込ませ拭くのがベストです。
チェーンルブも使用前に振ります。現行のRK純正ルブは30秒くらい振れば注油OK!以前のホワイトを使用している場合は1分くらい振ります。
クリアホワイトは30秒ほどで良いです。ジョイントリンクを起点に、チェーンルブを注油します。
注油ポイントはローラーとリンクプレートの内側、シール部分になります。
時間がある時は、指でローラーを回しながら、1リンク1ローラーごとにチェーンルブをしみ込ませるように注油します。
余分は必ず出ますから、別にウエスを用意してしっかりと拭き取ります。
その作業によってリンクプレート外側にもルブを塗布できますから、結果的にチェーン全体をメンテナンスしたことになります。
僕の場合、納得のいくまで作業すると、約半日を要します。
話は前後しますが、弛み量の点検は運行前点検項目なので、ここではあえて写真を用意していません。
つまり、清掃や注油をする前に、チェーンの弛み量点検は必須ということです。
もちろん、メンテナンス作業後にも、弛み量は再点検します。
よく「カズさんのZ2は加速が良いですね!」と言われますが、駆動力伝達のキモとなるドライブチェーンのメンテナンスをしっかりやっているからこその鋭い加速力です。
関連リンク
RKジャパン
-
消耗品の交換はウエマツで
2019年の7月より、毎月2回以上のペースでウエマツへ行きます。
その理由は、ウエマツチャンネルの収録。伊豆からだとそれなりの往復距離になりますので、行ったついでに消耗品の交換もしています。
2月は、スパークプラグとプラグキャップを新品交換しました。
ちなみに、スパークプラグは早くて3000km、遅くとも5000km走行毎に交換しています。
燻り具合を見れば、シリンダーごとの調子が分かる上に、キャブレターセッティングのチェックも出来ますからね。
プラグキャップは、特に問題が無くても走行2万kmを目安に交換しています。
トラブルが起こる前に整備しておくという考え方で、レース経験によるものです。
エアエレメントは、早くて5000km、遅くても1万km毎に新品交換。
汚れ具合にもよりますが、キャブレターに導入する空気の入り口はここしかないですから、フィルターのつまりはエンジン不調の原因になります。
雨でも寒くても乗りますので、不調原因となりやすい場所は、早め早めの対処が重要だなと思っています。
劣化具合にもよりますが、僕はどんなオートバイでも、シリンダーヘッドカバーガスケットは3万kmを目安に新品交換しています。
Z2の場合は、ゴム系と紙系のガスケットをヘッドカバーで挟む仕組み。
そもそも膨張率とか弾性が異なる部材を重ねているわけですから、加熱と冷却を繰り返しているうちに隙間ができます。
するとオイルにじみや漏れを発生してしまうので、早め早めに対処しておくという考え方。つまり、消耗品の一つとしてとらえています。
80年代以降のオートバイでは、ゴム系樹脂とボンドを併用している場合が多いですけれど、やはり消耗品と考えているので距離目安の新品交換ということです。
関連リンク
ウエマツ
-
毎回チェックしたいタイヤのエア圧
本来は走り出す前に毎回チェックしたいタイヤのエア圧。
ツーリングなどの出先ではままならないかもしれませんが、最低でも乗り出す日の出発前だけはチェックです。
そうすることで、釘踏み等による微量なエア抜けにも気づきやすくなります。
走りにこだわる人ほど、高性能なエアゲージが必須です。
ちなみに、より高精度に確認するためのレーシング用も販売されています。
僕は仕事柄、夜に走ることが多いです。プライベートでも夜景が好きだから夜走りが多いかもしれない。
昼と夜ではエア圧が増減しますから、どの時間帯を走りの基準にするか?によっても、調整具合は変わってきます。
そのくらいタイヤのエア圧管理はシビアということ。どんなに高性能なオートバイでも、タイヤコンディションがNGならまともに走れませんからね。
■ライター:KAZU中西
文筆業をメインにステージMCやラジオDJ(FMIS・カズ兄さんのモーターレボリューション)で活躍。
現在Z2(Z750Four=KZ750D)、VMAX(RP22J)、XJR1300(RP17J)を所有
プライベートではTOMCATSというモーターサイクルクラブに所属しツーリングやキャンプを満喫。
オートバイ以外の趣味はモーターボート。
バイクの窓口事務局