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250ccオートバイ~YZF-R25のカスタムレポート有~
- バイクのカスタム記事
- 2018.09.25
【KAZU中西の鋼騎馬ラプソディ】第9回。今回のテーマは250ccのオートバイということで、KAZU中西さんが所有しているYAMAHAのYZF-R25を中心に250ccオートバイの魅力に迫ります。ハンドルやエキゾーストシステムのカスタムレポートも面白いです!
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「現代版ピュアスポーツ」YZF-R25との出会い
2スト全盛の時代
1960年代の国内オートバイ事情は
250ccのロードスポーツ車(あえてこう表現)が人気を博し、
僕が高校生の頃は、俗にいうレ―サーレプリカブームの始まりでした。
RG250γやNS250R、KR250はまさにレプリカで、
市販レーサーTZの技術が活かされているRZ250RRは、
ピュアスポーツと銘打たれていました。
軽さと速さが武器となる2ストレーサーレプリカは、
車検制度がないことから維持費の面でも若者向きだったと言えます。
ピュアスポーツ
猫も杓子もそうだったわけではなく、
1970年代に台頭してきた4スト250ccロードスポーツ車も
人気があったように思います。
その当時、4スト乗りの友人によく言われていたのは、
加速力では負けるけど、2ストより燃費がいい!でした。
しかし、80年代の技術進歩は目覚ましく、
驚異的なエンジン回転数を誇るVT250Fは
2型となって2ストモデルに迫る40psを絞り出すまでに。
90年代のGSX250Sカタナは、
タコメーターが1万7000回転まで刻まれていました。
2ストモデルより回転数を上げることで
パワーを稼ぎ出していたと言えます。
一昔前の4スト250cc
シリンダーヘッドにハイイナーシャポートを採用したことにより、低速から高速回転域まで淀みのないパワーフィールと40psを得た2型のVT250F。ミニサーキットでは、スリムさと軽さを武器に、パワーに勝る4スト4気筒250ccモデルを互角以上の走りを見せる。GSX250Sカタナは、GSX-R250由来のバンディット250用をベースとした超高回転型エンジンを搭載。ルックスこそGSX1100Sカタナ譲りだが、走行性能はカタナシリーズでもっともスパルタンだと言える。乗り手とコース次第では、1000ccモデルと互角に張り合えるほどの速さを秘めている。
YZF-Rの血統を垣間見た
僕はこれまで、大小さまざまなオートバイに乗ってきましたが、
4スト250ccモデルは、日本の道路事情と法律の枠組みから
国内で乗るオートバイとして丁度いい規格だと思っています。
一時期は、排気ガス規制や騒音規制の影響で縮小気味だった250ccクラス。
Ninja250Rの登場で、その流れは一変したように思います。
XJR1300とVMAXを所有していた僕は、
ヤマハにもスポーティな250ccモデルがあればいいのに…。
そう思っていた2014年の3月、
YZF-Rシリーズの血統を受け継ぐプロトタイプの登場に心を動かされました。
「これは現代に蘇ったピュアスポーツだ」と。
市販開始と同時に購入、
YZF-R25も所有することになりました。
YZF-R25
ピークパワーこそ往年のレーサーレプリカに及ばないものの、
2段ブースト的な加速感や回転数で馬力を稼ぐエンジン仕様、
ロードホールディング性と旋回性の良いシャーシなど、
Rを冠するのに十二分なフルカウルスポーツだと言える。
250ccモデルの性能を測るのに、丁度いいのが上り坂。
街乗りやツーリングで重要なトルクフィールはどうなのか?が
誰にでも如実に分かります。
YZF-R25は7%の上り坂もグングン走り、
俗にいうかったるさは微塵も感じさせないエンジン性能でした。
上り坂もなんのその
関連リンクYZF-R25
https://www.yamaha-motor.co.jp/mc/lineup/yzf-r25/i...
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カスタムせずにはいられない!
早速カスタムしたくなるのが人情
ノーマルでも特に不満のないYZF-R25ですが、
走行性能に大きく影響しない範囲で個性を出したくなるのが
バイク乗りの人情ってものでしょう。
僕は学生時代にそうしていたように、
仲間がたむろしている喫茶店までひとっ走りという
カフェレーサー的な方向性でカスタム仕様と考えました。
流行のネオクラシック、ネオカフェレーサーは
1960年代にインスパイされたものですが、
僕がやりたかったのはあくまでも現代版、
実質的なカフェレーサーです。
先ずは、ハリケーン(大阪単車用品工業)と協力して
YZF-R25専用のセパレートハンドル&バーハンドルキットを開発。
実質的なスポーツ性を高めたいのならセパレートハンドルですが、
ノーマルのスポーツ性はそのままにツアラー要素を高めたい人には
クラッチ操作の軽さにこだわったバーハンドルキットが良いです。
次にエキゾーストシステムの交換。
ノーマルはショートサイレンサー風に上手く作られていますが、
僕は左右2本出しのサイレンサーデザインが好きなので
SP忠男の取り付け出張サービスを活用し、
ピュアスポーツTWOテールHPへ換装。
好みのルックスと全域で淀みのない吹け上がり、
扱いやすいパワーデリバリー性を得ました。
政府認証マフラーなので、音量面でも安心です。
仕上げに、某ロボットアニメ風の型式ステッカーを製作。
愛馬から愛機に変わりました。
早速カスタム
関連リンク
ハリケーン(大阪単車用品工業)
SP忠男
http://www.sptadao.co.jp/muffler/bigbike/yzfr25_ps...
その走り、以心伝心
カスタム後の走りは、実に理想通り。
峠のワインディングロードやシーサイドロードでは
快適なクルージングを楽しめ、
高原の荒れた狭い道や林道では、
迷っても楽々Uターンでルート復帰しやすい。
どこを走ってもニコニコ笑顔になります。
街乗りやキャンプツーリングにもYZF-R25が大活躍。
XJR1300とVMAXの出番はすっかり激減しました。
峠道をクルージング
シーサイドクルージング
林道だってへっちゃら
狭い道もへっちゃら
物理的に可能ならば、どこへでも行ける。
伊豆半島内でも重量級の大型バイクでは躊躇してしまう戸田の明神池や
戸田造船郷土資料博物館・駿河湾深海生物館にも気軽に行けるようになりました。
明神池
関連リンク
https://www.city.numazu.shizuoka.jp/kankou/asobu/m...
戸田造船資料展示館
関連リンク
https://www.city.numazu.shizuoka.jp/kurashi/shiset...
不思議なことに、YZF-R25を乗るようになってから
伊豆オレンヂセンターへ行く回数が激増しました。
ウルトラ生オレンヂジュースが好きだということもありますが、
乗り出すことが億劫にならない250ccモデルゆえの車格なのかも。
取り回しの良さは、乗車頻度の高さに比例すると思います。
オレンヂセンター
地産のオレンヂを季節に合わせて使い分けるウルトラ生ジュース。1杯飲めば3年長生き!というフレーズも愉快。本当にそうなるか否かは、今後自身の寿命で検証するしかないです。
関連リンク
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気軽な250㏄。遠出もお任せ!
250ccは遠出が得意!?
乗り出しやすくて燃費の良い4スト250ccは
旅バイクとしても活躍できると思います。
僕は思い立ったら福岡県大牟田市のラーメン屋まで行ってしまうほどの
少し変わり者(友人からは酔狂と呼ばれています)なので、
浜焼きが食べたい!と閃けば、大した身支度もせず寺泊(新潟県長岡市)まで
ひとっ走りしてしまいます。
僕のYZF-R25は、運動性能や乗り心地が良いだけでなく、
高品位なドライブチェーンやエンジンオイルのおかげで燃費も良いので、
遠出にはもってこい!の愛機だと思います。
XJR1300なら丸1日を要してしまう寺泊ツーリングですが、
YZF-R25だと結果的に半日強で行けてしまう。
その理由は?と考えたところ、休憩回数の少なさだと思い当たりました。
燃費が良い→給油回数が少ないわけで、
一度停まってしまえば一服もしたくなるから
従って休憩時間も長くなる。
そもそも公道には制限速度があり、
高速道路でも80~100km/hしか出せないわけで、
速度レンジも250ccモデルで十分対応できます。
寺泊
昼くらいに伊豆を出発して夕方に寺泊着。お目当ての浜焼きは営業時間的に間に合わなかったので、バイク乗りに優しいホテル飛鳥に宿泊。開けて翌日の朝、営業開始と同時に寺泊の山六水産にて浜焼きをいただきました。
関連リンク
魚のアメ横
http://www.niigata-inet.or.jp/teradomari/ameyoko/a...
山六水産
1台に集約するなら250ccモデル
類は友を呼ぶ・・・ではないけれど、
YZF-R25へ乗るようになってから
他社の250ccモデルにも何台か乗る機会がありました。
いずれもここがいい!という特徴があり
選ぶのは乗り手の使い勝手次第というところ。
僕は複数台持ちになっていますが、
もし1台に集約することになったら
間違いなく250ccモデルを選ぶと思います。
車格と性能、維持費のバランスが国内運用に丁度良く、
構成部品点数が少ないからメンテナンスもしやすい。
好みとしてはネイキッドカテゴリーなので
MT-25が良いのかなぁなんて妄想しています。
近年の4スト250cc
GSR250は、街乗りで真価を発揮するトルキーなエンジン特性。同排気量クラスとしては重めの車体ですが、制限速度上限までの加速力には目を見張るものがあります。エストレヤはデビュー当時から何度か乗っていますが、意外にも峠越えのツーリングが愉快な1台だと思います。トコトコと坂道を上り下りして、景色や空気も楽しむ。元祖カフェレーサールックスにもカスタムしやすい。Vストローム250は、乗車姿勢がとにかくラクチン。低中速トルクが厚く、力強く粘りのあるエンジンだと思います。かつてDR800Sに乗っていた僕としては、昔を懐かしむ1台でもあります。
次はこれかな
フレームやエンジンなど、基本コンポーネントをYZF-R25と共用するMT-25。RZ250Rのような加速力はないけれど、公道では必要にして十分な運動性能。ワイズギアのオーセンティック外装に換えれば、僕と同世代の人間は心をわしづかみにされることでしょう。
関連リンク
MT-25
https://www.yamaha-motor.co.jp/mc/lineup/mt-25/
ワイズギア
■ライター:KAZU中西
文筆業をメインにステージMCやラジオDJ(FMIS・カズ兄さんのモーターレボリューション)で活躍。
現在Z2(Z750Four=KZ750D)、VMAX(RP22J)、XJR1300(RP17J)を所有
プライベートではTOMCATSというモーターサイクルクラブに所属しツーリングやキャンプを満喫。
オートバイ以外の趣味はモーターボート。
バイクの窓口事務局