他カテゴリ記事を絞り込んで探す

中古バイクの減算歴車とは?意味と表示ルール

  • その他の記事
  • 2020.05.27

中古バイクを購入する際に多くの人が必ずといって良いほど確認するのが走行距離ではないでしょうか。しかし、中古バイクを初めて購入する人の場合、本当に走行距離は正しいのか不安に感じることも多いはず。そのような不安を解消しつつ、中古バイクの信頼性を担保するルールとして減算歴車というものがあります。今回は減算歴車とは何なのか、詳細について解説していきます。

  • 減算歴車とは?

減算歴車とはその名の通り、走行距離のメーターに表示されている距離が実際の走行距離よりも少なく表示されているバイクのことを指します。すなわち、たとえば走行距離のメーターには1万kmと表示されているのに、実際には1万5,000kmや2万km走行している、といったパターンです。


そもそも減算歴車となるにはいくつかの要因があるのですが、仮にやむを得ない理由でメーターを交換しなければならないこともあります。当然のことながら新しいメーターに交換したからといって走行距離を引き継ぐことはできません。そこで、メーターを交換した際には「走行メーター交換記録シール」を貼り付ける必要があり、これは一般社団法人自動車公正取引協議会によってルールとして決められているのです。


ちなみに、仮にこのシールを貼らないままメーター交換を行い中古バイクとして販売してしまうと、法律によって罰せられるほど強制力の強いものとなっています。

  • 減算歴車となる理由

そもそも減算歴車となるのは大きく分けて2つの理由が考えられます。一つは先ほども紹介した「メーターを交換した場合」、そしてもうひとつが「メーターを巻き戻した場合」です。


まず、メーターの交換については、事故やバイクの故障などによってメーターそのものを交換しなければならないケースが考えられます。また、バイクのカスタムによってもメーターごと取り替えるというケースも考えられるでしょう。仮にショップなどに作業を依頼せず、自分自身で交換作業を行ったとしても、それを今後中古バイクとして買取や下取りに出す際には走行メーター交換記録シールを貼っておかなければなりません。


減算歴車のもうひとつの理由であるメーターの巻き戻しについては、特に古い年式のバイクに多く見られる傾向にあります。アナログ式のメーターによって走行距離が記録されていた車種は、かつて走行距離の改ざんが行われていたことが問題となった時代がありました。

  • 減算歴車は購入を避けるべきか?

減算歴車と聞くとネガティブなイメージをもってしまいがちですが、実際のところ中古バイクとしての購入は控えたほうが良いのかといえば、一概に断定することは難しいものです。減算歴車となった理由がメーターの改ざんの場合、正確な走行距離がわかっていれば不安も払拭されることでしょう。しかし、改ざんされていたという事実がある以上、本当にその数字に信憑性があるかと言われれば疑問を持たざるを得ません。


また、メーター交換に至った経緯においても、事故や転倒に起因しているのであればメーター以外の箇所に不具合が生じる可能性も否定できないでしょう。同様の理由で、カスタムによってメーターを交換した場合であっても、派手なカスタムを行えば行うほど不具合が起こるリスクも高くなることが多いです。


減算歴車だからといって一概に否定することは難しいですが、仮に中古バイクを購入するにあたって減算歴車とそうでないバイクがあったら、やはり減算歴車は避けたほうが無難と言わざるを得ません。ただし、旧車など希少価値の高いバイクで、しっかりとメンテナンスの記録が残っていて信頼できるショップが販売しているものであれば、検討してみる価値は高いといえるのではないでしょうか。

制作・協力

バイクの窓口事務局

オークネット提供サービス一覧
© 2016- AUCNET INC.