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【今週のレア車】Vol.128 カワサキ Z750T

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  • 2018.08.29

毎週木曜日に行われる業者間バイクオークションに、全国から出品される中古バイクの中から、レア車をピックアップしてご紹介するこのコーナー。 今回は、Z2の陰に隠れた名車、Z750Tです。

Z750TはZ2の登場に遅れること3年後の1976年に発売されました。

見た目はご覧の通りパッと見Z1/2系のイメージですが、最大の特徴はエンジンがツイン

というところです。

カワサキの大排気量ツインと言えばWシリーズが有名ですが、Z750Tが出た当時は、

Z2の爆発的人気と比較して、同時にビックマイナーチェンジしたものの、W1をベースと

しているが故に旧式なスタイル・メカのW3、というのがマーケットの評判で、1974年の

W3Aを最後に一旦Wシリーズはラインナップから姿を消します。

そんな中発売されたZ750Tは、いわば後継車的な位置付けだった筈ですが、Z側、

W側のどちらから見ても結果中途半端なポジションの商品性であった為か、残念ながら

人気を博す事なく姿を消してしまいました。


このバイクの最大の特徴であるエンジンですが、空冷DOHC2気筒で、最大出力は55PS

/7000prmとそこそこですが、最大トルク6kgがなんと3000rpmで出るんです。

似たような特性のロードバイクを現代で探してみるとなかなかあてはまるものがなく、強いて

上げると54PS/6,250rpm・6.9kg/4,750rpmのNC750Sぐらいでしょうか。

ハーレーですらフォーティーエイトでも最大トルクは3500rpmで発生するので、いかに低

回転でトルクが出る特性のエンジンなのか何となくイメージがつくのではないでしょうか。

そのせいかエンジンについては好きな人には堪らないようで、結構アメリカンにカスタムされて

いたり、サイドカーのベースとしても使われていたりするようです。


もともと不人気だったことや改造ベースにされたせいか、ノーマル状態で残っているZ750T

は珍しく、大手サイトで検索してもいわゆる逆輸入車が数台あるのみです。

そんな中、現車は昭和53年初度登録の国内物。入手困難故かキャブがFCRに換装

されている等、カスタムされている部分もありますが、全体的な程度は上々でノーマルの

佇まいを残しています。

希少なZ750T・上物大排気量ツインの鼓動を楽しみながら、人と違った旧車ライフを

送るのも楽しいのではないでしょうか。

年式を考えると少走行。メーター回りはZ2と共通部品多そうです。

キャブはFCRに換装。テール/サイドカバーはZ2とは形状違いますね。

制作・協力

バイクの窓口編集部

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