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今週のレア車 Vol.137 スズキ SW-1
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- 2018.10.31
毎週木曜日に行われる業者間バイクオークションに、全国から出品される中古バイクの中から、レア車をピックアップしてご紹介するこのコーナー。 今回は、変わっている度合では1・2を争う市販車、スズキのSW-1です。
SW-1は1992年にスズキから発売された、ご覧の通りノスタルジックとも独創的とも言える、フル
カバードされた外観が特徴の250㏄バイクです。
タンクに見える部分とリアタイヤのカバー部分は物入れになっており、燃料タンクはフロントシート下
にあります。エンジンは後のボルティーやST250にも採用された4スト空冷単気筒で特段特徴は
ありませんが、ベルトドライブであることや、シーソー型シフトペダル(アップ時は前、ダウン時は後
ペダルで操作。革靴で乗っても傷つかない配慮だとか)など、メカ的に拘った部分が散見されます。
非常にユニークなスタイルで凝ったバイクでしたが、同じ時期に発売されていたCBR250RRが
610,000円、CB400SFが589,000円だったのに対し、688,000円と、スペックを考えると
非常に高価であった事もあり、僅か4年程の販売期間で終了してしまいました。
然しながらスタイルの評価はそれなりにあったようで、2004年にSW-1を髣髴とするスタイルの、
ST250Eをベースにした「TypeSカスタマイズ」が200台限定で発売されました。
ちなみに、SW-1のコンセプトワークは坂井直樹さんという方が行っており、この方は車から化粧品
まで多様な製品コンセプトに携わっていますが、日産のBe-1、PAOも手掛けたようです。
なるほどという感じですね。
また発売時の1992年にはグッドデザイン賞も受賞しています。ちなみに同じ年の二輪受賞は
他にNR750、バリオス、DioZXなどがありました。
現車はSW-1の走行15,000km程の車両になります。退色などもあり全体的な程度はそれなり
ですが、経時劣化で色が変わってしまうメーター回りのメッキも生きており、素性はよさそうです。
絶対数が少なく、市場に出回っているものも結構いいお値段がしますので、ベースとしてしっかり
仕上げて、きれいに乗ってほしいものです。